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「疲れが取れない」の正体はホルモンか、酸化か 産婦人科・抗加齢専門医が教える、30〜50代のためのサプリ見極め術

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岩佐美穂

執筆者
シンクヘルスクリニック 院長

岩佐美穂
資格(産婦人科専門医、がん治療認定医、抗加齢医学会専門医)
所属学会(抗加齢学会会員)

日本赤十字社医療センター、虎の門病院で産婦人科医として臨床経験を積む。「忙しく頑張っている人がもっと気楽に相談できる場所を作りたい」との想いを胸に、2024年11月、オンライン診療専門のシンクヘルスクリニックを開院。
内科、皮膚科、医療用漢方、婦人科など、受診者の悩みに幅広く対応。心のケアも大切に、一人ひとりが安心して自分の体と向き合えるようサポートしている。

 

 

目次 
1 「疲れが取れない」の正体はホルモンか、酸化か
 1.1 ホルモンのゆらぎによる疲れ
 1.2 細胞の酸化=「サビ」による疲れ

2 専門医が「最初の一歩」として勧める3つのアプローチ
 2.1 エクオール(ホルモンへのアプローチ)
 2.2 高濃度ビタミンC(酸化へのアプローチ)
 2.3 ヘム鉄(酸素供給・エネルギー産生へのアプローチ)

3 さらに余裕があれば検討したい+αのサプリ
 3.1 コエンザイムQ10(ミトコンドリアの直接サポート)
 3.2 マグネシウム(自律神経・睡眠サポート)

4 最後に:迷う時間を、回復する時間に変えませんか?
5 まとめ

 
 

「しっかり寝ているはずなのに疲れが取れない」
 
「夕方になると、電池が切れたように動けなくなる」
 

30代後半から50代にかけて、このような悩みを抱える女性はとても多くいらっしゃいます。
 

「年齢のせいだから仕方ない」と我慢している方も多いですが、もう少し不調の原因について考えてみませんか?
 

産婦人科医として、そして抗加齢医学会専門医として日々診療をしていると、その“取れない疲れ”には、医学的な原因があることが多いです。
 

逆に言えば、その正体を見極めないまま「なんとなく良さそう」「流行っている」という理由だけでサプリを選んでも、期待した効果は得られません。
 

今日は、「疲れの正体を見極める視点」と、医師として効果が期待できると考えるアプローチについてお伝えします。

 
 

| 「疲れが取れない」の正体はホルモンか、酸化か 

 

大人の女性が感じる慢性的な疲れは、大きく分けて2つのメカニズムから生じていることが多いです。
 

・ホルモンのゆらぎによる疲れ
・細胞の酸化(サビ)による疲れ

 
 

| ホルモンのゆらぎによる疲れ 

女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、月経や妊娠に関わるだけでなく、自律神経を整える司令塔のような役割を担っています。
 

30代後半からエストロゲンの分泌量が低下しはじめ、分泌が不安定になると、体は常にアクセルとブレーキが噛み合わない「過緊張状態」になってしまいます。
 

こんな症状がある方は要注意です
 

・急に汗が出る、ほてる
・イライラしやすい
・夜中や早朝に目が覚める
・天候や気圧で体調が左右される

 
 

これは単なる「気のせい」ではなく、ホルモンの司令が不安定になったことで、自律神経がオーバーヒートしている状態です。

 
 

| 細胞の酸化=「サビ」による疲れ 

もう一つ見逃せないのが、細胞レベルの疲れです。
 

私たちの体の中には、エネルギーを作り出す「ミトコンドリア」という、いわば体内の発電所があります。
 

年齢とともにこの働きが落ちてくると、エネルギーを作る過程で生じる活性酸素が処理しきれなくなり、細胞そのものを“サビつかせて”しまいます。
 

このタイプの疲れの特徴
 

・頭がボーッとする
・集中力が続かない
・体が重だるい
・肌のくすみが気になる

 
 

これは、エネルギー不足+修復力の低下が重なった状態です。

 
 

| 専門医が「最初の一歩」として勧める3つのアプローチ 

 

もし私が、「何から始めればいいですか?」と聞かれたら、エビデンスがあり、体感につながりやすいこの3つをまず提案します。
 


・エクオール(ホルモン)
・高濃度ビタミンC(抗酸化)
・ヘム鉄(酸素供給・エネルギー)

 
 

| エクオール(ホルモンへのアプローチ) 

エクオールは、大豆に含まれるイソフラボン(ダイゼイン)を、腸内細菌が代謝することで作られる成分です。体内で作られたエクオールは、女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きを持ち、更年期前後の不調に関与することが知られています。
 

なぜ勧めるのか?
 

エクオールは誰でも作れるわけではありません。日本人女性の約半数は、腸内にエクオールを産生できる菌を持っていないと報告されています。
 

そのため、
 

・大豆製品を意識して摂っているのに、体調の変化を感じにくい
・食事には気をつけているのに、ゆらぎ症状が続く

 
 

という方では、食事だけで補うのが難しいケースもあります。
 

このような場合、エクオールをサプリメントとして直接補うことで、ホルモンのゆらぎによる不調をサポートできる可能性があるのです。

 

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| 高濃度ビタミンC(酸化へのアプローチ) 

ビタミンCは、抗加齢医学において最も基本で、かつ最も重要な抗酸化栄養素のひとつです。
 

私たちの体では、紫外線、ストレス、睡眠不足、加齢などによって、常に活性酸素が発生しています。これが処理しきれなくなると、細胞は「サビついた状態」になり、疲労感・集中力低下・肌のくすみなどとして現れます。
 

なぜ「高濃度」「吸収率」が重要なのか?
 

ビタミンCは水溶性で、体内に長く留まりません。一般的なサプリでは、十分な量が吸収される前に排泄されてしまうことも多いのです。
 

そのため、
 

・リポソーム型
・高濃度設計

 
 

など、体内利用率を考えて作られたビタミンCは、「朝のだるさが違う」「頭がクリアになる」といった体感につながりやすくなります。
 

抗酸化は「将来の病気予防」だけでなく、今感じている疲れを軽くするための土台でもあります。

 
 

| ヘム鉄(酸素供給・エネルギー産生へのアプローチ) 

鉄は、血液だけでなく細胞のエネルギー産生そのものに関わる重要な栄養素です。
 

特に月経のある女性では、自覚がないまま慢性的な鉄不足に陥っているケースが少なくありません。
 

ここで大切なのが、「貧血があるかどうか」ではなく、フェリチン(体に蓄えられている鉄)の視点です。
 

フェリチンが不足すると、
 

・動悸がないのに疲れる
・寝ても回復しない
・頑張りがきかない

 
 

といった、“検査では見逃されやすい疲れ”が起こります。
 

なぜヘム鉄を勧めるのか?
 

ヘム鉄は、吸収率が高く、胃腸への負担が少ないという特徴があり、「鉄剤で気持ち悪くなった経験がある方」でも使いやすいのが利点です。
 

細胞に酸素が行き渡る=エネルギーが回るという感覚は、適切な鉄補充で初めて実感できる方も多くいらっしゃいます。

 
 

| さらに余裕があれば検討したい+αのサプリ 

 

症状やライフスタイルによっては、以下も有効です。

 
 

| コエンザイムQ10(ミトコンドリアの直接サポート) 

コエンザイムQ10は、ミトコンドリアでのエネルギー産生に必須の補酵素です。年齢とともに体内産生量は低下します。
 

特に、
 

・疲れが抜けにくい
・動くとすぐ消耗する
・回復力が落ちたと感じる

 
 

という方では、抗酸化+エネルギー産生を同時に支える成分として相性が良い栄養素です。

 
 

| マグネシウム(自律神経・睡眠サポート) 

マグネシウムは、神経の興奮を抑える・筋肉をゆるめる・睡眠の質を支えるなど、ホルモンのゆらぎ世代に欠かせないミネラルです。
 

ストレスが多い方、寝つきが悪い方では、不足していることが非常に多く見られます。

 
 

| 最後に:迷う時間を、回復する時間に変えませんか? 

 

サプリメントは魔法ではありません。ですが、「今の自分に足りないピース」を正しく補うことができれば、体は驚くほど素直に反応してくれます。
 

今の疲れは、ホルモン由来?それとも酸化ストレス?どちらも関係している?
 

もし少しでも迷われたら、オンライン診療で一度お話ししてみてください。
 

症状や生活背景を踏まえ、あなたにとって本当に意味のある選択肢を一緒に考えることができます。
 

今の自分をメンテナンスすることは、10年後の自分への、何よりのプレゼントです。

 
 

| まとめ 

 

「疲れが取れない」状態は、ホルモンのゆらぎ細胞の酸化(サビ)という2つの軸で整理すると、自分に必要なアプローチが見えやすくなります。
 

まずは、エクオール・高濃度ビタミンC・ヘム鉄のように、体感につながりやすい“最初の一歩”から。迷うときは、自己判断で抱え込まず、医師に相談しながら最適化していきましょう。

迷った時は、
ひとりで悩まず気軽にご相談ください

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参考文献
  • 日本産科婦人科学会 編『産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編』日本産科婦人科学会
  • North American Menopause Society (NAMS). The 2023 Position Statement of The North American Menopause Society
  • Setchell KD, Clerici C. Equol: history, chemistry, and formation. J Nutr. 2010;140(7):1355S–1362S.
  • 今井健一ほか「日本人女性におけるエクオール産生能と更年期症状の関連」日本更年期医学会雑誌
  • Ames BN, Shigenaga MK, Hagen TM. Oxidants, antioxidants, and the degenerative diseases of aging. Proc Natl Acad Sci USA. 1993;90(17):7915–7922.
  • Carr AC, Maggini S. Vitamin C and immune function. Nutrients. 2017;9(11):1211.
  • 日本鉄バイオサイエンス学会 編『鉄欠乏性貧血診療ガイドライン』
  • Favrat B, et al. Evaluation of iron deficiency in women with fatigue. CMAJ. 2011;183(11):1249–1256.

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