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ブタクサ花粉の時期はいつ?特徴や症状、対策方法も紹介

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ブタクサ花粉の時期はいつ?特徴や症状、対策方法も紹介

大村美穂

執筆者

シンクヘルスクリニック 院長
産婦人科専門医 岩佐美穂

  

 

目次

1 ブタクサ花粉の時期は夏~秋
 1.1 ブタクサの花粉はいつからいつまで?
 1.2 地域によって差がある
2 ブタクサ花粉の特徴
 2.1 サイズが小さい
 2.2 風に乗って飛散する
 2.3 食べ物にも注意
3 ブタクサ花粉の症状
 3.1 咳・のどのかゆみや違和感
 3.2 充血や目のかゆみ
 3.3 くしゃみ・鼻づまり・鼻水
4 ブタクサ花粉の対策
 4.1 ブタクサの生えている場所を避ける
 4.2 マスクや花粉症用のメガネを使用する
 4.3 家に花粉を持ち込まない
 4.4 花粉が付きにくい服を選ぶ
 4.5 帰宅後はうがいや洗顔をする
 4.6 洗濯物は室内に干す
 4.7 掃除の際は水ぶきで花粉を取り除く
5 ブタクサ花粉の治療
 5.1 内服薬
 5.2 点眼薬
 5.3 鼻噴霧薬
6 まとめ

 

 

花粉症といえばスギ花粉が有名ですね。ところが、じつはブタクサ花粉もアレルギー反応を引き起こす原因となります。

 

スギ花粉以外の季節に起こる花粉症のような症状は、もしかしたらブタクサの花粉症かもしれません。

この記事では、ブタクサ花粉の時期や特徴、対策について詳しく解説します。

 

ブタクサ花粉について知りたい方、対策をしたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

| ブタクサ花粉の時期は夏~秋

 

ブタクサ花粉の時期は夏~秋

 

ブタクサ花粉症は夏〜秋に起こり、同時期にはカナムグラ、ヨモギ花粉も飛散しています。

 

花粉症の方は、多くは1種類だけでなく数種類の花粉にアレルギー反応があります。

 

どの種類に反応するのか把握して対策するためにも、アレルギー検査を受けるという方法もあります。

 

日本で最初に確認されたのはブタクサ花粉症で、次いでスギ花粉症となり、ブタクサ花粉症は1960年代から報告されています。

 

現在はスギ花粉の飛散量の多さに伴い患者数も増加傾向ですが、自覚がない方も含めるとブタクサ花粉症の患者数も増加していると考えられています。

(参照:「花粉症環境保健マニュアル2022」環境省環境保健部環境安全課)

 

 

| ブタクサの花粉はいつからいつまで?

 

ブタクサ花粉は、夏の終わりから秋にかけて飛散が始まります。

 

ブタクサ花粉は8月の中旬から下旬にかけて増加して、9月は飛散量がピークとなり、10月には徐々に減少していきます。

 

ただし、生育環境や気温などによって飛散の時期は変わるため、年により前後することもあります。

 

 

| 地域によって差がある

 

ブタクサ花粉の時期は夏から秋までとはいえ、地域により若干のずれがあるため、注意が必要です。

 

東北地方 8月中旬~10月中旬
関東地方 7月中旬~12月下旬
東海地方 9月中旬~9月下旬
関西地方 8月下旬~10月中旬
九州地方 9月上旬~10月下旬

 

(参照:「花粉症環境保健マニュアル2022」環境省)

 

関東の飛散時期は長いですが、ピークは他の地域も同様で9月頃です。

 

北海道にブタクサ花粉はほとんどないですが、同時期に飛散する同じキク科のヨモギ花粉症の方もいます。

 

 

| ブタクサ花粉の特徴

 

ブタクサ花粉の特徴

 

ブタクサはキク科ブタクサ属で、河川敷や公園、道端にも生えているほど繁殖力が強い、よく見かける植物です。

 

草丈1〜2mほどで開花時期には黄色い花が咲きます。

 

 

| サイズが小さい

 

ブタクサの花粉はスギやヒノキなど他の花粉よりも小さく、そのサイズは約半分ほどです。

 

花粉のサイズが小さいと、スギ花粉が入り込めないような気管支まで、入り込む可能性があります。

 

ブタクサ花粉が気管支まで侵入してしまうと、咳が出たり、喘息が悪化したりする恐れがあります。

 

 

| 風に乗って飛散する

 

サイズが小さいブタクサ花粉は、風に乗って飛散しやすい特徴があります。

 

ブタクサは、花粉が風に乗って受粉する「風媒花」です。

 

風が強かったり、風向きが悪かったりすると、日によって花粉症の症状が出てしまうかもしれません。

 

風速や湿度などの影響により変わりますが飛散距離は約40m、最大でも約100mと考えられているため、ブタクサの生息地を避けることで、症状の軽減が期待できます。

 

(参照:「携帯型エアサンプラーを用いた周期における草本類花粉飛散量調査手法の検討」)

 

 

| 食べ物にも注意

 

ブタクサ花粉症の方は、ブタクサ花粉だけでなく、食べ物にも注意しなければなりません。

 

花粉のアレルゲンと、野菜や果物のアレルゲンが似ていることで起こる口腔アレルギー症候群の恐れがあるからです。

 

現れる症状としては舌や口腔内、のどなどがかゆい、痺れる、むくむなどの可能性があります。

 

ブタクサ花粉を含む草本花粉と食物アレルギーの関与が報告されているのは以下の通りです。

 

ウリ科(メロン・スイカ・きゅうり)
バナナ、トマト、アボカド、オレンジなど幅広い新鮮な果物野菜

 

関与するアレルゲンはプロフィリンです。

 

他の花粉にもそれぞれ口腔内アレルギー症候群を引き起こす食物があるため、花粉症の方は食べ物にも気をつけてください。

 

(参照:「食物アレルギー診療の手引き2023」検討委員会)

 

 

| ブタクサ花粉の症状

 

ブタクサ花粉の症状

 

ブタクサ花粉の症状は、他の花粉症と比べて風邪と症状が似ているため、見分けが難しいといえます。

 

症状が長引く場合、風邪ではなくブタクサ花粉症かもしれないため、アレルギー検査を受けてアレルゲンを確認しましょう。

 

 

| 咳・のどのかゆみや違和感

 

ブタクサ花粉はサイズが小さく身体に侵入しやすいため、気管支まで入り込んだ場合に咳症状を引き起こすこともあります。

 

スギやヒノキなどの花粉でものどのかゆみや違和感がある方もいますが、ブタクサ花粉症は咳が特徴です。

 

ブタクサ花粉の飛散時期に他の症状もなく咳だけが出る場合は風邪と間違いやすいですが、発熱もないのに1週間以上咳が続く、さらにこのあと説明しますが目のかゆみも感じるときは、ブタクサ花粉症かもしれません。

 

もともと気管支が弱かったり、喘息があったりする方は、悪化してしまう恐れがあるため、症状が現れたときは医師に相談するとよいでしょう。

 

保険診療

 

関連記事
喉がかゆいのは花粉症が原因?~症状や対処法・薬について解説~

 

 

| 充血や目のかゆみ

 

ブタクサ花粉は他の花粉症と同じく、充血や目のかゆみなどの症状があります。

 

対象の花粉が飛散する時期だけに反応するため、季節性アレルギー性結膜炎と呼ばれています。

 

目に現れる症状としては涙目も挙げられ、かゆみによって無意識にこすってしまい、目の周りが荒れてしまう可能性もあるため、注意しましょう。

 

 

| くしゃみ・鼻づまり・鼻水

 

花粉症の症状として有名なくしゃみや鼻づまり、鼻水は、ブタクサ花粉症でも現れます。

 

身体に入った花粉を外に出すためにくしゃみや鼻水が起こり、洗い流そうとする反応が花粉症です。

 

風邪や副鼻腔炎などと間違えやすいため、症状の現れ方や季節に注意して、医療機関への受診を検討しましょう。

 

また、花粉症全般は日によって症状の現れ方に差があり、天気や湿度で左右されます。

 

 

| ブタクサ花粉の対策

 

ブタクサ花粉の対策

 

ブタクサ花粉の対策は、花粉を身体に入れないことです。

 

ここでは、花粉を「避ける・持ち込まない・落とす」ポイントについて紹介します。

 

 

| ブタクサの生えている場所を避ける

 

ブタクサ花粉を防ぐためには、ブタクサの生えている場所を避けるよう意識しましょう。

 

開花時期には黄色い花が咲いているため、見た目でブタクサと判断しやすい植物です。

 

道端にも生えていることもあり完全に避けるのは難しいかもしれませんが、河川敷には群生していることが多いため、できるだけ近づかない方がよいです。

 

ブタクサ花粉の飛散距離は長くて100mほどなため、十分な距離をとるようにしましょう。

 

 

| マスクや花粉症用のメガネを使用する

 

外出時には、ブタクサ花粉を防ぐためにマスクや花粉症用メガネを使用するとよいでしょう。

 

生活圏内にブタクサが生えていなくても、ブタクサ花粉の季節はどこでアレルギー反応がでるかわからないため、外出時には対策をしましょう。

 

ブタクサの粒子は細かいため、通常のマスクだと花粉を通してしまう可能性があります。

 

マスクの内側にガーゼを当てるインナーマスクを使用したり、花粉を防ぐ効果が期待できるマスクを選んだりする方法もあります。

 

また、目に症状が現れやすい方は、花粉症用のメガネを使用すると、目に花粉が付着しにくくなると考えられます。

 

メガネの着け外しの際は、花粉が目に入らないように注意して、都度花粉を拭き取ってください。

 

 

| 家に花粉を持ち込まない

 

外出時に気をつける対策と合わせて、家に花粉を持ち込まないことも意識するとよいです。

 

帰宅の際は、玄関前で服や持ち物、髪を軽く払って付着した花粉を落としましょう。

 

また、換気をするのは家の空気を入れ替えるために大切ですが、花粉も家の中に入ってしまいます。

 

ブタクサ花粉を家に入れないためには、窓を開ける時間の短縮や、花粉の多い午前中を避けるなどの工夫が必要です。

 

玄関や窓の近くに空気清浄機を設置するのも、花粉を持ち込まない対策になります。

 

 

| 花粉が付きにくい服を選ぶ

 

ブタクサ花粉の時期は、花粉が付きにくい服を選ぶのも対策のひとつです。

 

レーヨンやポリエステルなどのツルツルで滑らかな質感の素材で作られた服は、花粉が付着しにくく、落としやすいとされています。

 

一方、ウールのような素材は花粉が付くと繊維に絡んで落ちにくい素材なため、ブタクサ花粉が飛散している季節には避けましょう。

 

 

| 帰宅後はうがいや洗顔をする

 

帰宅後は手洗いとうがいにプラスして、洗顔を行うと顔周辺に付いた花粉が落ちてすっきりします。

 

ただし、洗顔の際に洗面器や洗面台に溜めた水を使うと、花粉を含んだ水が目や鼻に入ってしまうため、流水で花粉を流すように洗ってください。

 

うがいはのどに付着した花粉を洗い流すため、しっかり行いましょう。

 

 

| 洗濯物は室内に干す

 

ブタクサ花粉の季節は、飛散量が減る頃までは洗濯物を室内に干すようにすると花粉が服へ付着するのを防ぎ、それによってブタクサ花粉によるアレルギー反応が出にくくなります。

 

外に洗濯物を干した場合、風に乗った花粉が服に付き、その服に着替えた途端にくしゃみが止まらない、咳が出てしまうなどの症状が起こることもあります。

 

服だけでなく、布団も外に干すのは控えて、布団乾燥機を利用するのも一つの対策です。

 

 

| 掃除の際は水ぶきで花粉を取り除く

 

掃除の際は、水しぶきをつけて花粉をしっかり取り除いてください。

 

掃除機だけでは、フローリングの溝や畳のすき間に入り込んだ花粉が取り切れていない場合もあります。

 

なお、水拭きでブタクサ花粉をふき取ると、家の中がすっきりするため花粉の飛散時期は拭き掃除を取り入れるのも良いとされているのです。

 

また花粉は窓にも付着していますが、外側は雨の次の日に水分を含んだ状態の日だと、花粉が舞い上がらずに拭けます。

 

 

| ブタクサ花粉の治療

 

ブタクサ花粉の治療

 

ブタクサ花粉症では、症状を軽減する対症治療が行われます。

 

対応する科は、アレルギー科、耳鼻咽喉科、眼科、内科、小児科などです。

 

一般的な治療方法は、アレルギー症状を抑える内服薬や点眼薬、鼻噴霧薬(点鼻薬)を使用する方法です。

 

また、免疫療法としてアレルゲン免疫療法(減感作療法)があり、花粉の成分が含まれた薬剤投与により身体を花粉に慣れさせて、アレルギー反応を抑える治療もあります。

 

ただし、ブタクサ花粉症は舌下免疫療法の治療用エキスがなく、週に1~2回の注射で通院が必要となり、長期間(2~3年)かかる治療です。

 

疾患や他の治療薬の服用により治療が受けられないケースもあるため、医療機関で相談してください。

 

なお、いまいち何にたいして症状がでているかわからない方は、アレルギー検査を行うと、どのような花粉に対してアレルギー反応があるのかが診断できます。

 

(参照:「アレルギーポータル アレルギーについて」厚生労働省/日本アレルギー学会)

 

関連記事
風邪と花粉症の見分け方は?受診すべき診療科や治療・予防方法について解説

 

 

| 内服薬

 

内服薬は、ブタクサ花粉に対するアレルギー反応を抑えるのに効果的です。

 

鼻水を抑える作用のある抗ヒスタミン薬や、鼻づまりの改善作用がある抗ロイコトリエン薬などが処方されます。

 

抗ヒスタミン薬の副作用には眠気もありますが、眠気の少ない薬も開発されています。

 

 

| 点眼薬

 

ブタクサ花粉症で目の症状が強い場合は、点眼薬の治療が行われます。

 

抗ヒスタミン点眼薬や、症状の悪化に合わせてステロイド点眼薬が用いられる場合もありますが、眼圧上昇の副作用で緑内障のリスクがあるため、眼科専門医の診断と定期的な検診を受ける必要があります。

 

 

| 鼻噴霧薬

 

鼻づまりが酷く、呼吸に支障が出るほどの症状がある方には、鼻噴霧薬が処方されることもあります。

 

鼻噴霧用の局所ステロイド薬を鼻に噴射すると、鼻の通りがよくなり息がしやすくなります。

 

ただし、血管収縮薬である鼻噴霧薬は使いすぎると薬剤に反応しづらくなり、逆に血管が拡張し続けて症状を悪化させる可能性もあるため、使用頻度を守りましょう。

 

(参照:「はじめに~花粉症の疫学と治療そしてセルフケア~」厚生労働省)

 

 

| まとめ

 

ブタクサ花粉症は、スギやヒノキと比較すると飛散量は少ないですが、地域によってはブタクサが多く生息しているため、アレルギー反応が起こる方は少なくありません。

 

飛散時期は9月がピークで、咳を伴う症状が現れます。

 

風邪と間違えやすいため、なかなか治らない場合はブタクサ花粉症の可能性を考えて、医療機関を受診するとよいでしょう。

 

薬を活用して治療するのと同時に、ブタクサ花粉を浴びないための対策を行い、花粉の時期を注意して過ごしましょう。

 

当院では、オンラインにてアレルギー科診療を行っております。

 

内服薬、点眼薬、点鼻薬に対応し、診療時間により最短当日配送にて薬をお届けします。

 

継続治療により長期の処方が可能なため、ブタクサ花粉症にお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。

 

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参考文献
斎藤洋三,花粉,分体工学研究会誌
善本知宏,ブタクサ花粉特異的アレルギー性結膜炎モデルマウスの作製と 結膜炎に対する IL-33 の病因的,アレルギー,60(1),16-25,2011
杉田和春,降矢和夫,花粉症の研究,アレルギー,13(1,2),19-23,1964
環境省 花粉症環境保健 マニュアル
関眞規子,花粉症の背景,順天堂医学,46(1),22-26,2000
清水章治,石橋康,高木美美佐江,初夏型キク科花粉症
厚生労働省 はじめに ~花粉症の疫学と治療そしてセルフケア~
厚生労働省 平成22年度花粉症対策
政府広報オンライン 花粉症で悩む皆さま! 早めの治療や予防行動を!
環境省・厚生労働省 スギ花粉症について日常生活でできること
厚生労働省 的確な花粉症の 治療のために
澤津橋基広,患者満足度を意識した抗 ヒスタミン薬の使い分けと鼻閉に対する工夫,福岡医誌 107(1),1-7,2016
花粉 – 食物アレルギー症候群

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