顔の肌荒れの原因は?対策法や注意すべき症状を解説

執筆者:シンクヘルスクリニック院長 産婦人科専門医 大村 美穂
目次
1 顔が肌荒れする原因
1.1 肌のターンオーバーの乱れ
1.2 ホルモンなバランスの乱れ
1.3 バリア機能の低下
1.4 食生活の乱れ
2 顔の肌荒れの対策方法
2.1 肌をこすらないように洗顔する
2.1.1 プラスリストア クレンジングソープ泡ピールケア
2.2 刺激の強いスキンケアアイテムを避ける
2.3 しっかりと保湿する
2.4 栄養バランスの良い食事を心がける
2.4 ホルモンバランスを整える
3 ただの肌荒れではない!このような症状があったら要注意
3.1 ピリピリとした痛みがある
3.2 水ぶくれができている
3.3 息苦しさや腹痛がある
4 肌荒れ予防につか使えるスキンケアアイテム
4.1 プラスリストア TPNaローションMD
4.2 プラスリストア スキンモイストW
5 顔の肌荒れに関するよくある質問
5.1 顔の肌荒れが治らないときはどうしたらいいですか?
5.2 顔の肌荒れは化粧水で治りますか?
6 まとめ
「顔の肌荒れが治らない」「どうすれば早く改善できるのだろう?」このようなお悩みはありませんか?
顔の肌荒れは、ターンオーバーの乱れやホルモンバランスの変化など、さまざまな原因で引き起こされます。適切な対処法を知れば、肌本来の健やかさを取り戻すことが可能です。
本記事では、顔の肌荒れに悩む方に向けて、具体的な原因や対策方法、肌荒れ予防に効果が期待できるスキンケアアイテムなどについて詳しく解説しています。ぜひ最後までお付き合いください。
顔が肌荒れする原因には、主に次のものがあります。
・ホルモンバランスの乱れ
・バリア機能の低下
・食生活の乱れ
肌荒れと一言でいっても、実はいろいろな原因があるのです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
肌のターンオーバーが乱れると、肌荒れの原因となります。ターンオーバーとは、肌の細胞が生まれ変わる仕組みのことです。刺激に対して過敏に反応しやすい敏感肌の方では、ターンオーバーの速度が低下しているといわれています。
ターンオーバーが遅すぎると肌の表面に余分な角質が溜まり、毛穴が塞がります。逆に、早すぎると未熟な細胞が肌の表面に出てしまい、乾燥や赤みなどのトラブルを引き起こす可能性があるのです。
| ホルモンバランスの乱れ
女性の場合は、ホルモンバランスの乱れで顔の肌荒れを起こすことがあるので注意が必要です。
生理前になると肌荒れが気になる方はめずらしくありません。生理が近づくと、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が多くなります。黄体ホルモンによって皮脂分泌が増加するため、生理前に肌荒れが起こりやすくなるのです。
また、更年期もホルモンバランスが大きく変化しやすい時期として知られています。実際、更年期に入った女性が肌荒れに悩まされることは少なくありません。
これは、表皮細胞の増殖や分化に関与しているエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が急激に減少するためです。
| バリア機能の低下
バリア機能の低下も顔の肌荒れを引き起こす原因となります。肌のバリア機能とは、外部の刺激から肌を守り、水分の蒸発を防ぐ働きのことです。バリア機能が低下する原因には、次のものがあります。
・顔をゴシゴシこすったりひっかいたりしている
40度以上のお湯を使うと、肌を保護する役割の皮脂も一緒に洗い流してしまいます。
また、顔をゴシゴシこすったりひっかいたりするのもバリア機能が低下する原因です。物理的な刺激により、皮脂膜が壊れて角質層が壊れてしまいます。
| 食生活の乱れ
食生活の乱れも顔の肌荒れを引き起こす原因の一つです。東邦大学と秋田大学の研究によると、女子大学生の9割が肌荒れに悩んでおり、その増悪因子として不規則な食事が関連しているとされています。
肌は、私たちが口にしたものから作られているため、食生活が乱れると肌荒れしやすくなるのは当然だといえるでしょう。
顔が肌荒れしているときは、自己流の方法でケアしてもなかなか改善しないことがあります。荒れていると感じるときは、正しい方法で適切なケアを行うようにしましょう。
| 肌をこすらないように洗顔する
バリア機能を低下させないようにするためには、肌をこすらないことが重要です。肌をゴシゴシこすると、皮膚のうるおいを保持する角質層が乱れる原因となります。
バリア機能の低下を防ぐためにも、以下のことに気をつけて過ごしましょう。
・タオルでゴシゴシこすらない
・肌をかかない
とくに注意したいのが、洗顔やクレンジングです。メイクや汚れを落とそうとついつい力をいれて強くこすりがちですが、これを毎日繰り返していると肌の負担が増加してバリア機能の低下につながります。
当院では摩擦を極力抑えた泡の洗顔料、クレンジングをご提供しています。以下にご紹介しているので、肌荒れが気になる方はご検討ください。
クレンジングソープ泡ピールケアは、肌表面に溜まっている余分な角質を洗い流すピーリング効果がある洗顔料です。
角質が溜まりにくい肌に整えることで、肌荒れを予防します。泡で出てくるタイプのため、泡立て不足による摩擦を軽減しながら洗浄することも可能です。
| 刺激の強いスキンケアアイテムを避ける
強い刺激を与えるスキンケアアイテムの使用を続けていると、バリア機能を低下させる恐れがあります。
たとえば、洗浄力が強すぎる洗顔料を使うと、肌を保護する役割のある皮脂まで取り除いてしまいます。すると、つっぱり感や乾燥、肌荒れが起こる原因となるのです。
また、人によってはアルコール含有の化粧水で肌荒れを起こすこともあります。
| しっかりと保湿をする
肌のバリア機能をしっかりと働かせるためには、徹底して保湿を行うことが重要です。十分な水分が肌にないと、肌の一番外側にある角質層の並びがバラバラになり、隙間から病原体や異物が侵入してしまいます。
バリア機能が低下している方では、細胞と細胞の間で水分を抱え込むセラミドを作る働きも低下しているため、セラミド配合の化粧水を使って保湿するのもよいでしょう。
| 栄養バランスのよい食事を心がける
肌荒れが気になるときは、食生活のバランスが乱れていることがあります。日頃から食事にも気を遣い、肌によい栄養素を積極的に摂るよう意識しましょう。
〈肌荒れが気になるときに摂りたい栄養素〉
栄養素 | 多く含まれている食品 |
ビタミンB2 | 納豆、牛乳、ヨーグルト、チーズ |
ビタミンB6 | マグロ、カツオ、鮭、サバ |
ビタミンE | アーモンド、ピーナッツ、うなぎ、さんま |
| ホルモンバランスを整える
生理前になると肌荒れが気になる場合は、ピルを内服することによって症状が改善することもあります。
また、更年期に伴う肌荒れの場合、他にも更年期に伴う症状がある際は、女性ホルモンを補充することで症状が改善することもあるのです。
当院では生理や更年期にお悩みの方への処方がオンラインで完結します。お悩みの方はお気軽にご相談ください。
次のような症状があるときは、ただの肌荒れではなく病気が原因の可能性もあります。
・水ぶくれができている
・息苦しさや腹痛がある
上記の症状があるときは、医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。
| ピリピリとした痛みがある
ピリピリとした痛みがあり、痛みがある部位に赤みを持った湿疹ができている場合は、帯状疱疹が原因かもしれません。
帯状疱疹とは、水痘・帯状疱疹ウイルスにより起こる病気です。高齢の方がかかりやすい傾向にありますが、子どもが発症することもあります。帯状疱疹ができている場合は、抗ウイルス薬による治療が一般的です。
| 水ぶくれができている
水ぶくれができているときは、水ぼうそうや帯状疱疹、ヘルパンギーナ、手足口病などの病気を発症していることがあります。
放置しておくと重篤な症状をきたすものもあるため、早めに皮膚科を受診しましょう。
| 息苦しさや腹痛がある
息苦しさや腹痛を伴う場合は、重篤なアレルギー反応であるアナフィラキシーショックを起こしている可能性があります。
アナフィラキシーショックとは、血圧低下や意識障害を伴うこともあるため、早急な対処が必要です。
プラリストアは、レーザー治療や光治療後の肌でも使えるスキンケアブランドです。もちろん、治療を行っていない普段の肌にも使えます。顔の肌荒れが気になる方は、肌荒れ予防効果があるスキンケアアイテムを使用するのもよいでしょう。
| プラスリストア TPNaローションMD
TPNaローションMDは、ニキビなどの肌トラブルを防ぐための薬用化粧水です。両親媒性ビタミンE誘導体TPNaとグリチルリチン酸の働きにより、ニキビや肌荒れを予防します。
また、デリケートな肌にも使いやすく、肌を健やかに整える効果もあります。
| プラスリストア スキンモイストW
スキンモイストWは、バリア機能の強化による保湿に着目したポリグルコサミン誘導体を配合した乳液です。うるおいをしっかりと与えてバリア機能をサポートし、健康的な肌へと導きます。
最後に、顔の肌荒れに関するよくある質問にお答えします。
| 顔の肌荒れが治らないときはどうしたらいいですか?
顔の肌荒れが治らないときは、美容皮膚科の受診を検討しましょう。美容皮膚科では、肌のターンオーバーを正常化したり肌荒れやニキビを予防したりするビタミン剤の処方を行っています。
そのため、体の内側からしっかりと美肌作りを行っていくことが可能です。
| 顔の肌荒れは化粧水で治りますか?
化粧水で顔の肌荒れを治すことはできません。肌荒れを治したい場合は化粧水に頼るのではなく、医薬品を使ったケアが必要です。
顔の肌荒れは、主に次のような原因によって起こります。
・ホルモンバランスの乱れ
・バリア機能の低下
・食生活の乱れ
肌荒れを予防するためには、肌をこすらないように洗顔したり、しっかりと保湿を行ったりすることが重要です。
日々の積み重ねが美肌を作り上げていくため、肌荒れ予防効果のあるスキンケアアイテムを普段から使用してケアを行うのもよいでしょう。
参考文献
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明治薬科大学セルフメディケーション学研究室 お肌のバリア機能を傷つけない生活って?
田中 他(2018).大学生の肌の状態と食事摂取状況及び日常生活との関連 32. 45-49.
南野 美紀(2018).化粧品の種類と使い方ースキンケア化粧品ー 42(2). 109-124.
北海道科学大学 化粧水の作り方をご紹介!基本の作り方とアレンジ、注意点も
独立行政法人 環境再生保全機構 アトピー性皮膚炎 治療とセルフケアの最新動向
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慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト 帯状疱疹
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