花粉症?疲れ目?感染症?「目がかゆい」原因と見分け方|受診の目安とオンライン診療という選択肢
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シンクヘルスクリニック 院長
岩佐美穂
資格(産婦人科専門医、日本抗加齢医学専門医、がん治療認定医)
所属学会(日本産科婦人科学会、日本成人病(生活習慣病)学会、日本抗加齢医学会、日本癌治療学会)
日本赤十字社医療センター、虎の門病院で産婦人科医として臨床経験を積む。「忙しく頑張っている人がもっと気楽に相談できる場所を作りたい」との想いを胸に、2024年11月、オンライン診療専門のシンクヘルスクリニックを開院。
内科、皮膚科、医療用漢方、婦人科など、受診者の悩みに幅広く対応。心のケアも大切に、一人ひとりが安心して自分の体と向き合えるようサポートしている。
目次
1 その「目のかゆみ」、花粉症かも?
2 原因別チェックリスト
3 目がかゆくなる主な原因とは?
3.1 花粉症(アレルギー性結膜炎)
3.2 疲れ目・ドライアイ
3.3 感染症(結膜炎など)
4 花粉症による目のかゆみの特徴
5 花粉症による目のかゆみを和らげる方法
5.1 生活対策
5.2 市販薬の活用
6 病院に行くべき目安とは?
6.1 何科を受診すればいいのか
7 花粉症はオンライン診療でも相談可能
8 まとめ:迷ったら専門家に相談を
「最近、なんだか目がかゆい……」と感じることはありませんか?
特にスギ花粉が飛散する時期は、多くの方が目の違和感に悩まされます。しかし、そのかゆみがすべて花粉症とは限りません。
放置すると仕事のパフォーマンス低下や、症状の悪化を招く恐れもあります。まずはご自身の症状が何に起因するものなのか、正しく理解することから始めましょう。
この記事では、目のかゆみに関する原因の見分け方や受診の目安、忙しい方でも取り入れやすいオンライン診療について詳しく解説します。
| その「目のかゆみ」、花粉症かも?
春先になると、急に目がかゆくなったり涙が止まらなくなったりする方が増えます。特にPCやスマホを長時間使用する世代にとって、目のかゆみは日常的な疲れ目やドライアイと混同されやすい症状です。
「ただの疲れだろう」と放置してしまうケースも少なくありませんが、原因に応じた適切な対処を行わなければ、かゆみが長引くだけでなく、眼球を傷つけてしまうリスクもあります。
まずは以下のリストを使って、現在のあなたの状態を客観的にチェックしてみましょう。
| 原因別チェックリスト
今のあなたの症状に最も多くあてはまるタイプはどれでしょうか?まずはチェックしてみましょう。
| 花粉症 | 疲れ目 ドライアイ |
感染症 | |
| 1. 両目ともかゆい | / | / | |
| 2. 鼻の症状(鼻水・鼻詰まり)がある | / | / | |
| 3. 目がゴロゴロする、または乾燥する | / | / | |
| 4. 粘り気のある目やにが出る | / | / | |
| 5. 片目から始まり、赤みが強い | / | / | |
| 6. 毎年、同じ時期に症状が起こる | / | / | |
| 7. 夕方にピントが合いにくい・目が重い | / | / | |
| 8. PCやスマホを1日4時間以上使う | / | / | |
| 9. 周囲に似た症状の人がいる | / | / | |
| 合計 |
※このチェックは医師の診断に代わるものではありません
典型的な季節性アレルギーの可能性があります。花粉症でも炎症によって「ゴロゴロ・乾燥」を感じることはあるものの、まずは「かゆみ」への対策が優先です。
環境要因が大きいかもしれません。かゆみよりも「乾き」や「重さ」が主役の場合は、目を休める工夫が必要です。
細菌やウイルスによる炎症の疑いがあります。周囲にうつす恐れもあるため、早急な受診が必要です。
どのタイプであっても、自己判断で市販薬を使い続けるより、一度専門医の診察を受けることが完治への近道です。最近では、忙しい方向けにスマートフォンで受診できるオンライン診療という選択肢も広がっています。
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| 目がかゆくなる主な原因と治療法は?
目のかゆみには、大きく分けて「アレルギー」「環境・疲労」「細菌・ウイルス」の3つの原因が考えられます。
それぞれの詳しい原因と治療法について解説します。
| 花粉症(アレルギー性結膜炎)
花粉などのアレルゲンが目に付着することで、免疫反応が過剰に働き、ヒスタミンという物質が放出されるのです。これが神経や血流を刺激し、強いかゆみを引き起こします。日本で代表的な花粉は春のスギ・ヒノキですが、秋のブタクサなどが原因になることもあります。
花粉症などのアレルギー性結膜炎では、アレルギー反応を抑える治療が基本です。症状の強さに合わせて薬を組み合わせることもあります。
・抗アレルギー点眼薬:抗ヒスタミン薬/メディエーター遊離抑制薬など(かゆみ・充血の軽減)
・ステロイド点眼薬:炎症が強い場合に短期間使用(医師管理が前提。眼圧上昇などの副作用に注意)
・内服薬:鼻症状も強い場合は、抗ヒスタミン薬などを併用することがあります
| 疲れ目・ドライアイ
長時間のデジタルデバイス使用により、目のピント調整機能が酷使された状態です。
また、涙の量が減ったり質が低下したりするドライアイを併発していると、表面の保護機能が弱まり、わずかな刺激でもかゆみや違和感(ゴロゴロ感)として感じやすくなります。
疲れ目やドライアイの治療のポイントは涙の量・質を補い、目の表面を守ることです。
合わせて薬を組み合わせることもあります。
【治療例】
・人工涙液(ドライアイ用点眼):乾燥・ゴロゴロ感の緩和(基本のケア)
・環境調整:エアコン風を避ける、加湿、画面作業の休憩(20-20-20(※) など)、意識的な瞬き
(※)アメリカ眼科学会が推奨する「20分ごとに、20フィート(約6メートル)先を、20秒間眺める」という簡単な目のケア方法
・眼科で行う治療(必要に応じて):症状やタイプ(涙の量が少ない/蒸発しやすい等)により、処方点眼や処置が選択されます
例:涙液を安定させる点眼、まぶたの炎症(MGDなど)のケア、涙点プラグなど
・併存要因の見直し:コンタクトの使用方法、メイクや洗眼習慣、花粉症併発などの影響確認
※「かゆい」だけでなく「しみる・痛い・視界がかすむ」が強い場合は早めに眼科へ。
| 感染症(結膜炎など)
感染症の結膜炎などの場合は、ウイルスや細菌が目に侵入して炎症を起こします。
「はやり目」と呼ばれる流行性角結膜炎などが代表的です。かゆみよりも強い充血や痛み、そして、「朝起きたときに目が開かないほどの粘り気のある目やに」が特徴となります。
感染性結膜炎の治療は原因(ウイルス/細菌など)で対応が変わります。
合わせて薬を組み合わせることもあります。
・ウイルス性(流行性角結膜炎など):基本は対症療法(症状を和らげながら回復を待つ)+感染対策(こまめな手洗い、タオルや枕の共有を避ける、目を触らない)
・細菌性:抗菌点眼薬が選択されることがあります(目やにが多い、片目優位などの時)
※「強い痛み」「視力低下」「まぶしさ」「黒目(角膜)の症状が疑われる」「コンタクト装用者の強い症状」は早めの眼科受診が推奨されます。
| 花粉症による目のかゆみの特徴
花粉症による目のかゆみは、通常「両目同時」に現れるのが大きな特徴です。また、目以外にもくしゃみ、鼻水、喉のイガイガといった複数のアレルギー症状を伴うことが多いのもポイントです。
こうした症状を我慢し続けると、集中力が散漫になり、仕事のパフォーマンスが著しく低下してしまいます。
またかゆくて目をこすってしまうと、まぶたの裏側が腫れたり角膜に傷がついたりして、さらに「ゴロゴロする」「乾燥する」といった不快感が強まるという悪循環に陥ることもあります。
| 花粉症による目のかゆみを和らげる方法
日常生活の中での工夫と、適切な薬の使用で、かゆみのストレスを大幅に軽減できます。
| 生活対策
まずは「花粉を中に入れない、残さない」ことが鉄則です。
外出時は花粉対策用のメガネやマスクを着用し、帰宅時は玄関前で衣服を払い、すぐに洗顔やうがいをすることをおすすめします。
また、人工涙液などの点眼薬で目を優しく洗うことも効果的です。ただし、水道水での洗眼は塩素が目を傷つける可能性があるため、専用の洗眼液や目薬を使用しましょう。
| 市販薬の活用
ドラッグストアで購入できる「抗アレルギー点眼薬」も有効です。
成分として「抗ヒスタミン薬」や「ケミカルメディエーター遊離抑制薬」と記載されているものを選びましょう。
ただし、市販薬には防腐剤が含まれているものも多く、頻繁に使用しすぎると角膜を傷つける恐れがあるため、用法・用量を守ることが非常に重要です。
| 病院に行くべき目安とは?
以下のような症状がある場合は、市販薬で済ませず医療機関を受診してください。
・目が真っ赤に充血している、あるいは痛みを伴う
・目やにが多く、視界がかすむ
・仕事や家事に支障が出るほど集中できない
| 何科を受診すればいいのか
花粉症が原因で目がかゆい場合、受診先は「内科」で十分対応可能です。花粉症は目だけでなく鼻や喉にも症状が出ることが多いため、内科であればそれらの症状をまとめて相談し、飲み薬や点眼薬、点鼻薬をトータルで処方してもらえ えうことができます。
「目のかゆみだけだから眼科に行かなければ」と思われがちですが、花粉症というアレルギー疾患の管理においては、内科で包括的なケアを受けるのがスムーズです。
| 花粉症はオンライン診療でも相談可能
「平日は仕事で夜まで病院に行けない」
「花粉症シーズンのクリニックは混んでいて、数時間待ちも当たり前で辛い」
という方も多いでしょう。そんな忙しい現役世代の方には、オンライン診療が非常に適しています。
自宅や職場からスマートフォンを使って診察を受けられるため、移動時間や待ち時間をゼロにできます。
花粉症のように診断がある程度明確な場合、オンラインでも適切な処方薬(点眼薬含む)を提案してもらうことが可能です。お薬も郵送で自宅に届くため、忙しい日々の中でも無理なく治療を続けられます。
| まとめ:迷ったら専門家に相談を
目のかゆみは、原因によって対処法が全く異なります。
花粉症であれば適切な薬でコントロールできますが、放置すると症状が悪化し、結果として仕事や生活の質を大きく下げてしまいます。もし「これって花粉症かな?」と迷ったら、まずは内科などの専門家に相談してみましょう。
オンライン診療という新しい選択肢を活用すれば、今のライフスタイルを崩さずに、快適な視界と生活を取り戻せ すことができます。自分に合ったケアを見つけて、花粉シーズンを健やかに乗り切りましょう。
参考文献
・環境省:花粉症環境保健マニュアル2022 https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual.html
・厚生労働省:的確な花粉症の治療のために https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000077514.pdf
・公益社団法人 日本眼科医会:目についての健康情報 https://www.gankaikai.or.jp/health/

