指が痛い・腫れるのは更年期が原因かも?他の病気との違いや治療法も解説
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シンクヘルスクリニック 院長
岩佐美穂
資格(産婦人科専門医、日本抗加齢医学専門医、がん治療認定医)
所属学会(日本産科婦人科学会、日本成人病(生活習慣病)学会、日本抗加齢医学会、日本癌治療学会)
日本赤十字社医療センター、虎の門病院で産婦人科医として臨床経験を積む。「忙しい女性がもっと気楽に相談できる場所を作りたい」との想いを胸に、2024年11月、オンライン診療専門のシンクヘルスクリニックを開院。
婦人科(生理痛・更年期)、皮膚科、医療用漢方など、女性ならではの悩みに幅広く対応。心のケアも大切に、一人ひとりが安心して自分の体と向き合えるようサポートしている。
目次
1 セルフチェックしてみよう
2 へバーデン結節とは?
2.1 リウマチとの違い
2.2 ばね指との違い
3 なぜ更年期に多い?女性ホルモンとの関係
4 へバーデン結節を放置するとどうなる?
5 専門的な治療法:テーピング・薬・サプリメント
5.1 テーピング
5.2 消炎鎮痛薬
5.3 ホルモン補充療法(HRT)
5.4 エクオールサプリ
5.5 セルフケア
6 忙しい方へ。オンライン診療で相談できる新しい選択肢
6.1 オンライン診療の流れ
7 指先の健康は、これからの人生の質(QOL)を左右します
朝の支度でボタンを留めるとき、スマホを持ったとき、洗い物の最中。
「指先の関節がズキズキと痛む」「なんとなく腫れている気がする」と感じたことはありませんか。また、指を軽くぶつけるだけで激痛がはしる、という方もいらっしゃるかもしれません。
その症状は、へバーデン結節の始まりかもしれません。
へバーデン結節は、指先に近い関節に起こる変形性関節症の一つです。痛みが軽いうちは我慢してしまう方も少なくありませんが、放置すると関節の変形が進み、日常生活に支障が出ることも。
特に40代後半から50代以降の女性に多くみられ、更年期との関連が話題になることもあります。この記事では、へバーデン結節の特徴、リウマチとの違い、放置するリスク、治療法やセルフケアまで、わかりやすく解説します。
| セルフチェックしてみよう
自身の症状が、へバーデン結節の症状に当たるのか、セルフチェックしてみましょう。
| チェック項目 | 該当 |
|---|---|
| 第一関節が腫れている、または横に広がって変形している | |
| 指の第一関節の背側に、透明な水ぶくれのような「コブ」がある | |
| 朝起きたとき、手がこわばるが、30分以内には改善する | |
| 痛みの開始時期が、更年期の症状と重なっている | |
| 痛みがある場所が熱を持っていて、皮膚が赤くなっている | |
| 第二関節や、指の付け根がパンパンに腫れて痛む | |
| 足の指や手首など、複数の関節が同時に腫れている | |
| 朝のこわばりがひどく、1時間以上改善しない | |
| 手のひら側の指の付け根にしこりがあり、押すと痛い | |
| 手首の親指側が、親指を動かすたびにズキッと痛む | |
| 指を伸ばそうとすると「カクッ」と引っかかる | |
| スマホやPCの長時間操作後に痛みが強くなる |
- ヘバーデン結節: 0 個
- リウマチ: 0 個
- ばね指: 0 個
チェックが多く当てはまる項目は、へバーデン結節・関節リウマチ・腱鞘炎(ばね指)などを考える手がかりになります。この記事では、それぞれの症状の特徴や、つらさを和らげる方法、医療機関で相談できる治療についてわかりやすく解説します。
| へバーデン結節とは?

へバーデン結節は、指の第一関節(DIP関節:爪に近い関節)に起こる変形性関節症です。関節に痛みや腫れが出たり、節がふくらんだように見えたり、進行すると曲がりにくさや変形が目立つようになることがあります。
初期には「なんとなく痛い」「少し赤い」「ぶつかると強く痛む」程度のこともありますが、進行すると関節が硬くなり、元に戻りにくくなることがあります。
| リウマチとの違い
「指の関節が痛い」と聞くと、関節リウマチを心配する方も多いでしょう。
たしかに、どちらも手の関節に痛みや腫れが出るという点では共通しているものの、、起こりやすい場所に違いがあります。
ただし、場所だけで完全に見分けることはできません。
関節リウマチでは、以下のような特徴がみられます。
・複数の関節が左右対称に腫れる、
・手首も痛い
診断には診察に加えて、必要に応じて血液検査やレントゲン検査が行われます。
| ばね指との違い
へバーデン結節と混同されやすいものに、ばね指があります。
ばね指は関節そのものの病気というより、腱や腱鞘のトラブルで起こるもので、指の曲げ伸ばしで引っかかる、カクッとなる、朝に動かしにくいといった症状が特徴です。
一方、へバーデン結節は指先の関節そのものが痛む・腫れる・変形するのが中心となります。
「関節が腫れているのか」「動かすと引っかかるのか」で、ある程度区別できることもありますが、症状がつらい場合は自己判断せずに診察を受けることがおすすめです。
| なぜ更年期に多い?女性ホルモンとの関係

へバーデン結節を含む手の変形性関節症は、女性に多く、特に更年期前後から増えやすいことが知られています。背景として、加齢や体質に加え、女性ホルモンの変化が関与している可能性が指摘されています。
エストロゲンには、関節やその周囲の組織に何らかの影響を与えている可能性があり、更年期でその分泌が低下すると、関節痛やこわばりを感じやすくなる方がいるのです。
ただし、へバーデン結節はホルモンだけで起こる病気ではなく、遺伝的ななりやすさや手の使用状況など、複数の要因が重なって発症すると考えられています。
そのため、「更年期だから仕方ない」と諦める必要はありませんが、「更年期の不調の一部として関節症状が出ている可能性もある」と捉えると、治療の選択肢を考えやすくなります。
| へバーデン結節を放置するとどうなる?
へバーデン結節は、初期には軽い痛みだけのこともあります。
ですが、痛みを我慢して使い続けているうちに、関節の変形が進み、次のような困りごとにつながることがあります。
・ボタンやファスナーの操作がしづらい
・スマホ操作やキーボード入力で痛む
・包丁やフライパンを持つのがつらい
・洗濯ばさみをつまむ、袋を開けるなど細かい動作がつらい
・不意に指をぶつけたとき、強い痛みが走る
手の変形性関節症では、痛みだけでなく、こわばり、動かしにくさ、握力低下、見た目の変化などが起こり、生活の質に影響します。変形が進んで硬くなると、改善しにくくなることもあるため、早めの対応が大切です。
当院では、更年期など女性特有の不調に対するオンライン診療を行っています。
へバーデン結節の他に、ホットフラッシュや気分の浮き沈みなど、更年期によくある症状でお困りの方は、一度相談を検討してみてはいかがでしょうか。
| 専門的な治療法:テーピング・薬・サプリメント
へバーデン結節の治療は、痛みをやわらげ、関節を守り、日常生活のしづらさを減らすことが基本です。症状の強さや進行度に応じて、いくつかの方法を組み合わせます。
| テーピング

痛みが出ている関節を安定させるために、テーピングや装具、サポーターが役立ちます。関節のぐらつきを抑えることで、痛みの軽減や動作のしやすさにつながる場合があります。
自己流では巻き方が難しいこともあるため、医療機関や手のリハビリに詳しい専門家に相談できると安心です。
| 消炎鎮痛薬
痛みや炎症がある時期には、外用の鎮痛薬(塗り薬・貼り薬)や、必要に応じて内服薬が使われます。手の変形性関節症では、全身への負担の面から、まずは外用薬が選ばれるのが一般的です。
症状が強い場合や、他の病気との鑑別が必要な場合には、レントゲンなどの検査が検討されることもあります。
| ホルモン補充療法(HRT)
更年期症状として、ほてり、発汗、眠りにくさ、気分の波などがあり、同時に指の関節症状も気になる場合、更年期全体の治療としてHRTを検討することがあります。
ただし、HRTはへバーデン結節そのものの標準治療として広く確立しているわけではありません。手の変形性関節症との関連は研究されていますが、現時点では「更年期症状を総合的にみて適応を判断する治療」と理解するのが適切です。
関連記事
更年期障害の治療とは?~症状からホルモン療法(HRT)について解説~
| エクオールサプリ
エクオールは、大豆イソフラボン由来の成分で、更年期世代の女性の不調との関連で注目されています。手の変形性関節症に対しても研究が進みつつあり、一部では痛みや日常生活動作への効果が検討されています。
ただし、まだ研究段階の面もあり、誰にでも確実に効くとまでは言えません。症状や体質、更年期症状の有無も含めて、医師と相談しながら選ぶのがよいでしょう。
関連記事
エクエルプチで40代からの女性の不調をセルフケア〜薬に頼らずにエクオールを増やす新しい選択〜
| セルフケア

日常生活では、次のような工夫が役立つでしょう。
指先に負担のかかる動作を減らす
お湯や蒸しタオルで温める
市販の指サポーターを活用する
道具の持ち方や家事動作を見直す
温熱や関節保護、装具の活用は、手の変形性関節症のケアとしてよく用いられます。つらいときほど「頑張って使い続ける」のではなく、守りながら使う意識が大切です。
| 忙しい方へ。オンライン診療で相談できる新しい選択肢

「病院に行くほどではない気がする」
「仕事や家事で、受診の時間が取れない」
そんな方におすすめなのがオンライン診療です。
指の関節症状は、問診や見た目の確認である程度方向性を考えられることがあります。更年期症状を伴う場合には、全身の不調も含めて相談しやすいのもメリットです。
一方で、強い腫れがある、赤く熱を持つ、複数関節が強く痛む、関節リウマチなど他疾患の可能性がある場合は、対面診療や検査が必要になることもあります。
| オンライン診療の流れ
当院で行っているオンライン診療は、以下のような流れで進められます。
↓
アプリをダウンロードして必要な情報を入力
↓
予約時刻にビデオ通話で受診
↓
アプリのチャット機能で処方内容確認・お支払い
↓
お薬の受け取り
予約から支払いまで、パソコンやスマートフォン1つで完結できます。また、お薬は院内処方の場合ご自宅まで配達が可能です。
※お薬の受け取りについて、詳しくはこちらをご覧ください。
オンライン診療なら、忙しくて病院に行ったり薬を受け取りに行ったりする時間がない方でも、スキマ時間に受診が可能です。
外出せずに医師に相談できるオンライン診療を一度ご検討してみてはいかがでしょうか。
| 指先の健康は、これからの人生の質(QOL)を左右します
指先の小さな痛みは、つい後回しにされがちです。ですが、手は毎日使うからこそ、不調が続くと生活の質に大きく影響します。
へバーデン結節は、早めに気づいて対策を始めることで、痛みをやわらげ、指を守りながら過ごしやすくできる可能性があります。
「いつかは治るかな」と我慢せず、まずは一度相談してみてください。
日々の忙しさのあまり自分を後回しにしがちな方こそ、スキマ時間で医師に相談できるオンライン診療の活用が、これからの毎日を快適にする第一歩になるかもしれません。
参考文献
・日本整形外科学会「へバーデン結節」
・日本リウマチ財団リウマチ情報センター 関節リウマチ」
・独立行政法人地域医療機能推進機構 東京高輪病院「手の関節のいたみと変形」
・独立行政法人地域医療機能推進機構 東京高輪病院 リハビリテーション室「いたみのリハビリ」
・一般社団法人 日本手外科学会「ヘバーデン結節」


