「デリケートゾーンの違和感」を、諦めない。 産婦人科・抗加齢専門医が教える、40代からのQOLを上げる最新ケア
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日本赤十字社医療センター、虎の門病院で産婦人科医として臨床経験を積む。「忙しく頑張っている人がもっと気楽に相談できる場所を作りたい」との想いを胸に、2024年11月、オンライン診療専門のシンクヘルスクリニックを開院。
内科、皮膚科、医療用漢方、婦人科など、受診者の悩みに幅広く対応。心のケアも大切に、一人ひとりが安心して自分の体と向き合えるようサポートしている。
目次
1 「デリケートゾーンの違和感」を、諦めない。
2 なぜ、40代からデリケートゾーンが変わるのか?
2.1 起こりやすくなる変化
3 専門医が提案する「守り」と「医療的サポート」
3.1 【守り】日常のセルフケアを見直す
3.2 【医療的サポート】専門医に相談するという選択
3.3 オンライン診療という安心感
4 結び:10年後の自分を、もっと自由に
5 参考文献
「最近、下着に擦れるとヒリヒリする」
「自転車に乗ったときに、以前はなかった違和感がある」
「急に尿意を感じて、トイレに駆け込むことが増えた」
こうしたデリケートゾーンの変化。
誰にも相談できず、「年齢のせいだから」と自分を納得させていませんか?
産婦人科医として、そして抗加齢(アンチエイジング)医学会専門医として、まず最初にお伝えしたいのは、その症状は決して「仕方のないこと」ではないということです。
これらの症状は現在、GSM:Genitourinary Syndrome of Menopause(閉経関連泌尿生殖器症候群) という、医学的にケアできる状態として知られています。
| なぜ、40代からデリケートゾーンが変わるのか?
原因の中心にあるのは、エストロゲン(女性ホルモン)の分泌量の低下です。

抗加齢医学の視点で見ると、これは顔のシワや肌の乾燥と同じ、「組織のエイジング(加齢変化)」のひとつです。
エストロゲンが減ることで、デリケートゾーンの粘膜は次第に
弾力性が失われ
回復力が低下していきます
| 起こりやすくなる変化
● バリア機能の低下
組織が薄くなることで、わずかな摩擦でも「痛み」や「ヒリつき」を感じやすくなります。
● 潤い不足と菌バランスの変化
自浄作用が弱まり、 乾燥によるかゆみや、膀胱炎のような症状が起こりやすくなります。
これらは自然に元に戻るものではありませんが、適切なケアを取り入れることで、進行を緩やかにし、快適さを取り戻すことができます。
| 専門医が提案する「守り」と「医療的サポート」
私たちは、今の不快感だけでなく、10年後・20年後のQOLを見据えたケアを大切にしています。
| 【守り】日常のセルフケアを見直す

デリケートゾーンの粘膜は、体の中でも吸収率が非常に高い場所です。
だからこそ、使うもの・触れるものには注意が必要です。
● 「洗う」をアップデート
デリケートゾーンの症状があると、「もっとしっかり洗わないと」と考える方も多いのですが、一般的なボディソープの強い洗浄力は、刺激になってしまったり、腟の中にいた方が良い菌まで洗い流してしまうことで、症状をより悪くしてしまうことがあります。
洗いすぎないことがポイントです。
どうしても気になる、という方は弱酸性の刺激が少ないものでやさしく洗浄しましょう。
● 「保湿」を新しい習慣に
乾燥によってデリケートゾーンの違和感が出ることもあります。このような場合はデリケートゾーンにも専用のオイルやジェルで潤いを補うと効果的です。 組織の柔軟性を保つことは、未来の自分への投資です。
なお、市販のもので改善しない場合や、症状が強い場合はお薬を処方することもできます。
| 【医療的サポート】専門医に相談するという選択

セルフケアだけでは十分でない場合、医療の力を借ることで、症状が大きく改善することもあります。
局所的に潤いを補う腟剤や外用薬症状に応じたホルモン補充療法全身状態を踏まえた漢方での治療
など、選択肢は一つではありません。なお、基本的にはこれらの治療は保険適応内です。
| オンライン診療という安心感
こうしたデリケートな悩みこそ、ご自宅からリラックスして相談できるオンライン診療を活用していただきたいと考えています。
| 結び:10年後の自分を、もっと自由に
デリケートゾーンのケアを始めることは、自分の人生の質(QOL)を大切にすることです。
「もう歳だから」と諦める必要はありません。
正しい知識と適切なケアがあれば、何歳になっても、快適に、アクティブに、自分らしく過ごすことができますよ。
| 参考文献
参考文献
- Portman DJ, Gass MLS; Vulvovaginal Atrophy Terminology Consensus Conference Panel. Genitourinary syndrome of menopause: new terminology for vulvovaginal atrophy from the ISSWSH and NAMS. Menopause. 2014. PubMed
- The North American Menopause Society (NAMS). The 2022 hormone therapy position statement. Menopause. 2022. PubMed
- Gallo K, et al. Vaginal Estrogen for Genitourinary Syndrome of Menopause. JAMA Network Open. 2025. JAMA Network
