医療をもっと身近に オンライン診療 婦人科|更年期|医療用漢方|胃腸薬|アレルギー科|皮膚科|美容皮膚科|禁煙外来

WEB予約

お知らせ

足の冷えは何が原因?~対策法や温めると効率よく冷えが緩和する部位も紹介~

監修者:シンクヘルスクリニック院長 産婦人科医専門医 大村 美穂
執筆者:ライター 松原知香 (管理栄養士)

 

 

目次
1 足の冷えが起こる原因
 1.1自律神経の乱れ
 1.2痩せや筋肉量の低下
 1.3間違った靴下の重ね履き 
2 足の冷えを緩和する方法
 2.1生活リズムを整える
 2.2体を温める食材を取り入れる
 2.3運動によって筋肉量を増やす
 2.4漢方を用いる
 2.5ツボもオススメ
3 足のどこを温めるとよいのか
 3.1足だけ冷えるのは病気のサインなのか
4 まとめ

 

 

「足が冷えて眠れない」

「足の冷えが気になっておしゃれが楽しめない」

 

冷えは手先やお腹にくることもありますが、多くの方が悩んでいるのは「足の冷え」ではないでしょうか?

 

足の冷え対策として足元を温めたり、靴下を重ね履きしている方も多いですが、まったく冷えがよくならないという声も聞きます。

 

そもそも、足の冷えはなぜ起こるのでしょうか。

 

今回は、意外な原因から足の冷えを和らげる対策法までご紹介します。

 

さらに、足の冷えを緩和したいときに温めるとよい体の場所もお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

| 足の冷えが起こる原因

 

 足の冷えが起こる原因

 

足の冷えは体の末梢血管の血流が悪くなるために起こりますが、じつはさまざまな原因が考えられます。

 

今回は、よくみられる3つの原因についてご紹介します。

 

 

| 自律神経の乱れ

 

じつは、冷えの原因には自律神経(※)の乱れが関わっているのです。

(※)自律神経とは呼吸や血液の調節に関わる神経で、私たちが意識しなくても機能しています。

 

自律神経には交感神経副交感神経があり、気分が興奮状態にあると交感神経が、リラックスした状態にあると副交感神経が優位になります。

 

しかし、ストレスや生活習慣の乱れなどさまざまな要因によって自律神経に影響があると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうのです。

 

足の冷えに悩む方の場合、下肢末梢の交感神経が優位な状態にあります。それにより、下肢の末梢血管が緊張状態となって収縮するため、血流が滞り足の冷えが生じるのです。

 

また、更年期には手足が冷えているものの顔はのぼせるといった症状があらわれます。

 

これらは、更年期に起こるホルモンバランスの変化により自律神経が乱れるために起こるものです。

 

 

| 痩せや筋肉量の低下

 

若い女性を中心にやせ型志向が強くある一方で、BMI(※)が20未満のやせ型も冷えの原因になるとわかっています。

※BMI(Body Mas Index)とは、身長と体重から算出される肥満度を表す指数のこと

 

さらに体温維持に欠かせない筋肉も、運動不足や加齢によって低下すると冷えにつながるのです。

 

ちなみに、男性よりも女性の方が冷えを感じるのは、筋肉量に男女差があるからだといわれています。

 

 

| 間違った靴下の重ね履き

 

 

足の冷えを和らげたいと、厚手の靴下を2枚、3枚と重ね履きする方もいらっしゃいますが、選ぶ靴下によっては逆効果の可能性もあります。

 

通気性の悪い素材の靴下を重ね履きすると、足が汗をかいてしまうことも。汗は本来、体を冷やすために分泌されるため、出てきた汗によってさらに足が冷えてしまうのです。

 

 

| 足の冷えを緩和する方法

 

足の冷えを和らげるには、先ほどご紹介した原因となるものを解消することが必要です。

 

今回は、その方法を4つご紹介します。

 

 

| 生活リズムを整える

 

寝る時間が不規則だったり、シャワーのみでお風呂を済ませている方は、生活習慣を整えるよう心がけましょう。

 

とくに、入浴は体の緊張をほぐしてリラックスできるため、冷えの対策にもなることに加え、質のよい睡眠につながります。

 

入浴の際には、温度を37~39度のぬるめに設定することがポイントです。42度以上の熱めのお湯では交感神経が刺激されるのに対し、37~39度のぬるめのお湯では副交感神経が刺激されます。

 

冷えが気になる方は交感神経が優位になっているため、副交感神経を刺激するためにぬるめのお湯で入浴するとよいですよ。

 

 

| 体を温める食材を取り入れる

 

体を温める食材を取り入れる

 

食事も、冷えを和らげるためには欠かせない要素です。とくに、肉・魚類がオススメです。

 

肉や魚は筋肉のもととなるたんぱく質が豊富に含まれており、足が冷える原因の一つである筋肉不足の解消に役立ちます。

 

またこれらの食材は、栄養学だけではなく薬膳などに代表される中医営養学的にも体を温めるのに役立つとされているのです。

 

中医営養学では体を温める食材を温・熱性といい、肉・魚のほかに野菜では生姜・かぶ・かぼちゃ・たまねぎ・にんにく・ねぎなどがあります。

 

冷えが気になる方は、これらの食材を使った温かい料理がおすすめです。

 

 

| 運動によって筋肉量を増やす

 

冷えの原因である筋肉不足を解消するためには、運動も必要です。

 

先ほどたんぱく質は筋肉のもとになるとお伝えしましたが、筋肉をつけるためには運動を行った後にたんぱく質を摂ると効果的です。

 

そして、運動の内容は筋トレがオススメですよ。足の冷えが気になる方は、下半身の筋肉を使うスクワットを取り入れてみましょう。

 

 

| 漢方を用いる

 

食事や運動、生活習慣の改善をしても足の冷えが気になる方は、漢方薬も選択肢の一つとして考えるとよいかもしれません。

 

足の冷えに対して効果が期待できる漢方は以下の通りです。

 

当帰芍薬散

むくみやすく、足腰の冷えが気になる方におすすめです。栄養を補って、元気にするイメージの漢方薬です。

 

加味逍遙散

冷えたり、のぼせたりという両方の症状があり、いらいらしやすく、肩こりが気になる方におすすめです。ストレスや環境の影響で循環が悪くなっている方の自律神経を整える作用があります。

 

桂枝茯苓丸

下半身は冷えるものの、上半身はほてる症状がある方におすすめです。血の巡りを整える作用があります。

 

気になる方は、一度医療機関へ相談するとよいでしょう。

 

 

| ツボもオススメ

 

ツボもオススメ

 

足をはじめとする冷えに対しては、ツボを指圧するのこともよいですよ。

 

冷えによいとされるツボは以下の通りです。

 

三陰交(さんいんこう)

内くるぶしから指4本分上にある

 

太衡(たいしょう)

足の甲にあり、足の親指と人差し指の骨が交わる場所にある

(親指と人差し指の間をなぞっていって骨にぶつかる手前)

 

腎愈(じんゆ)

腰あたりの背骨から外側2~3センチほどにある

(腰に手をあてた際の親指の位置)

 

ツボを押す際はゆっくりと、気持ちいいと思える程度の力で押してみてください。

 

 

| 足のどこを温めるとよいのか

 

足の冷えを和らげるためには、足首にある太谿(たいけい)を温めるとよいですよ。

 

太谿は、足のくるぶしとアキレス腱の間にあるくぼみの部分にあります。

 

小さめのカイロを太谿にあてて温めると、よいでしょう。

 

 

| 足だけ冷えるのは病気のサインなのか

 

足だけ冷える方の中には、閉塞性動脈硬化症急性動脈閉塞症といった病気が隠れている可能性もあります。

 

ただし、これらの病気は足の冷えだけでなくしびれといった他の症状もあらわれるため、足だけの冷えがあるからといってすぐに病気を疑う心配はありません。

 

一方で、血中コレステロールの値が高く高血圧や喫煙習慣のある方は動脈硬化になるリスクが高いため、自身の症状を注意深く観察しつつ、これらの数値や習慣の改善を図ってみてはいかがでしょうか。

 

 

| まとめ

 

足の冷えの原因は、

 

・自律神経の乱れ
・痩せや筋肉量の低下
・間違った靴下の重ね履き

 

以上3つが考えられます。

 

さらにこれらを解消する際には、生活習慣を整えたり漢方薬を取り入れたりといった方法をご紹介しました。

 

漢方薬については症状に合わせて処方されるため、取り入れたい方は一度医療機関へ相談するとよいです。

 

それでは、当記事でご紹介した内容があなたの足の冷えの悩みに役立ち、おしゃれも外出も楽しめる生活が送れるよう願っています。

 

 

参考文献
冷え症と自律神経
厚生労働省 冷え対策!体をあたためる食材、冷やす食材
冷え症の生理学的メカニズムについて ─健常成人男女の自律神経活動と熱産生による検討─
入浴と各種生体機能
日本食品標準成分表の食品群と中医営養学の食性との関連性
四国医療専門学校 「冷えをやわらげるツボと対策法~冷え性にはセルフケアがとても大切~」 「目的別カイロの貼り方」
国立循環器病医療センター 閉塞性動脈硬化症

オンライン診療・相談のご予約はこちら

診療内容一覧

更年期

ホルモン治療 カウンセリング

医療用漢方

月経に伴う症状 更年期障害 むくみ(加味逍遙散 当帰芍薬散 桂枝茯苓 丸五苓散)

かぜ(葛根湯 小青竜湯 桔梗湯 麻黄湯)

肥満 便秘 二日酔い 下痢(五苓散 防風通聖散)

肌の悩み(ニキビ)(防風通聖散 桂枝茯苓丸)

胃腸薬

下痢型過敏性腸症候群 逆流性食道炎胃炎 慢性胃炎 胃潰瘍 十二指腸炎下痢 便秘 胃もたれ

アレルギー科

花粉症 蕁麻疹 アレルギー性鼻炎 鼻詰まり

instagram-logo

シンクヘルスクリニック 婦人科

頑張る女性を応援する!
みんなのお悩みに寄り添い、現役産婦人科医が一緒に考えます

instagram-qrcode

instagram

Instagramシンクヘルスクリニック 婦人科

頑張る女性を応援する!
みんなのお悩みに寄り添い、現役産婦人科医が一緒に考えます