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喉の渇きが続くのはなぜ?糖尿病の可能性と今できる対処法を医師が解説

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糖尿病だと喉が渇きやすい理由 | 水分補給の頻度や対策について医師が解説

岩佐美穂

執筆者
シンクヘルスクリニック 院長

岩佐美穂
資格(産婦人科専門医、がん治療認定医)
所属学会(抗加齢学会会員)

日本赤十字社医療センター、虎の門病院で産婦人科医として臨床経験を積む。「忙しく頑張っている人がもっと気楽に相談できる場所を作りたい」との想いを胸に、2024年11月、オンライン診療専門のシンクヘルスクリニックを開院。
内科、皮膚科、医療用漢方、婦人科など、受診者の悩みに幅広く対応。心のケアも大切に、一人ひとりが安心して自分の体と向き合えるようサポートしている。

 

 

目次
1 喉の渇きと糖尿病の密接な関係
 1.1 高血糖による「頻尿」と「脱水」の仕組み
 1.2 喉の渇きと「口渇」の悪循環

2 もしかして…?喉の渇き以外の注意したいサイン
 2.1 特に注意したい頻尿と体重減少
 2.2 倦怠感や目の不調など、その他のサイン
3 【コラム】「まだ大丈夫」が危ない。糖尿病を放置するリスク
4  不安を感じたら。今日から始められる生活習慣の見直し
 4.1 食事と運動で血糖コントロール
 4.2 睡眠とストレス管理で体調を整える
5 専門家への相談が、健康への第一歩です
6 まとめ

 

 

「最近、なんだかやたらと喉が渇くな…。」

 

日々の忙しさの中で、そんな体の小さな変化を見過ごしてはいませんか?

 

「水を飲んでもすぐに乾く」「夜中に喉が渇いて目が覚める」

 

 ご家族から心配されたり、ご自身でその異常な渇きに気づいたりしているなら、それは単なる「年のせい」ではないかもしれません。

 

もしかして「糖尿病かも…」と不安に思いつつも、「病院に行くほどではない」とためらっている方もいらっしゃるでしょう。

 

この記事では、喉の渇きと糖尿病の関係、ご自身でできる対処法、そして専門家へ相談する重要性について解説します。あなたの今の不安に寄り添い、次の一歩を考えるきっかけになれば幸いです。

 

 

| 喉の渇きと糖尿病の密接な関係 

 

「水を飲んでも潤わない」そのしつこい喉の渇きは、体からの重要なサインかもしれません。

 

なぜ血糖値が高いと喉が渇くのか、そのメカニズムを2つのステップで見ていきましょう。

 

 

| 高血糖による「頻尿」と「脱水」の仕組み 

 

高血糖による「頻尿」と「脱水」の仕組み

 

まず血液中の糖分が増えすぎると、体は余分な糖を尿として排出しようとします。この時、糖は多くの水分と一緒に排出されるため、尿の回数や量が増える「頻尿」が起こります。

 

その結果、体は常に水分が不足している「脱水状態」に陥りやすくなるのです。

 

 

| 喉の渇きと「口渇」の悪循環 

 

体が脱水状態になると、脳は「水分を補給せよ」という指令を出します。ここで甘い飲み物を飲んでしまうと、さらに血糖値が上がり、脱水が進むという悪循環に陥ります。

 

根本的な原因である高血糖を解決しない限り、喉の渇きは収まりません。

 

 

| もしかして…?喉の渇き以外の注意したいサイン 

 

喉の渇きは糖尿病の代表的な初期症状ですが、それ以外にも注意すべき体の変化があります

 

ご自身の最近の体調と照らし合わせてみてください。

 

 

| 特に注意したい頻尿と体重減少 

 

喉の渇きと合わせて、特に注意したいのが以下の2つの症状です。

 

・頻尿:トイレの回数が増えたり、夜中にトイレで起きたりします。
・体重減少:食事量は変わらない、むしろ食べているのに痩せてきたら要注意です。

 

これらは、体が糖をうまくエネルギーとして使えていないサインです。

 

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| 倦怠感や目の不調など、その他のサイン 

 

他にも、以下のようなサインが見られることがあります。

 

・全身の倦怠感・だるさ
・目がかすむ・視力の変化
・手足のしびれや冷え
・傷が治りにくい

 

複数の症状が当てはまる場合は、一度専門家に相談することを強くお勧めします。

 

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糖尿病外来 オンライン診療

 

 

| 【コラム】「まだ大丈夫」が危ない。糖尿病を放置するリスク 

 

【コラム】「まだ大丈夫」が危ない。糖尿病を放置するリスク

 

「症状が軽いからまだ大丈夫」という自己判断は非常に危険です。

 

糖尿病は自覚症状が乏しいまま静かに進行し、「サイレントキラー」とも呼ばれています。放置すると全身の血管が傷つけられ、失明や人工透析、足の切断につながる深刻な合併症を引き起こす可能性があるのです。

 

さらに、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気のリスクも高めます。しかし早期に発見し、食事・運動・薬の治療を適切に行えば、合併症のリスクは大幅に抑えることができます。

 

だからこそ、症状が軽いうちに早期発見・早期治療を始めることが何よりも重要なのです

 

 

| 不安を感じたら。今日から始められる生活習慣の見直し 

 

糖尿病への不安は、生活習慣を振り返る良い機会です。

 

専門家の診断が最終的には必要ですが、日々の生活を見直すことで血糖値のコントロールは改善できます。

 

 

| 食事と運動で血糖コントロール 

 

食事と運動は、血糖コントロールの基本です。

 

食事:食べる順番を「野菜→肉・魚→ごはん」にするだけで、血糖値の急上昇を穏やかにできます。糖分の多い飲み物を水やお茶に変えるのも効果的です。

 

運動:1日20分程度のウォーキングから始めましょう。食後の軽い運動は、血糖値の上昇を抑えるのに特に有効です。

 

関連記事
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| 睡眠とストレス管理で体調を整える 

 

睡眠とストレス管理で体調を整える

 

良い生活リズムを作ることも大切です。

 

睡眠:睡眠不足は血糖値を上げる要因になります。質の良い睡眠を十分にとることを心がけましょう。

 

ストレス管理:ストレスも血糖値に影響します。晩酌や甘いもの以外に、自分なりのリフレッシュ法を見つけ、心と体をケアしましょう。

 

 

| 専門家への相談が、健康への第一歩です 

 

生活習慣の改善は非常に重要ですが、自己判断だけで症状の原因を特定することはできません

 

今感じている不安を解消し、ご自身の体の状態を正確に把握するためには、一度専門家である医師に相談することが不可欠です。

 

当院ではお忙しい方でも相談しやすいよう、オンライン診療にも対応しております。「こんな症状で受診していいの?」といった疑問にも丁寧にお答えしますので、一人で悩まず、まずはあなたの体の声を聞かせてください。

 

当院の詳しい診療についてはこちらから

 

 

| まとめ 

 

喉の渇きや気になる症状について解説しました。最後に、大切なポイントを振り返ります。

 

・喉の渇きは、高血糖のサインかもしれない。
・頻尿や体重減少など、他の症状にも注意が必要。
・糖尿病の放置は、失明や人工透析など深刻な合併症のリスクを高める。
・生活習慣の見直しは重要だが、自己判断せず専門家への相談が不可欠。

 

「年のせいかな?」と感じていたその症状は、あなたの体が発している重要なSOSサインかもしれません。この記事が、ご自身の健康と向き合うきっかけになれば幸いです。

 

迷った時は、
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参考文献

・厚生労働省 健康づくりサポートネット 糖尿病
・国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター 糖尿病の症状
・一般社団法人 日本糖尿病学会. 「糖尿病とともに歩む

 

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