オンライン診療 診療内容一覧オンライン診療 診療内容一覧 よくある質問 ブログ 診療の流れ

診療予約

オンライン診療
シンクヘルスクリニック

高血圧の治療法とは?薬に頼りすぎない生活改善のコツも紹介

ホーム >  ブログ

高血圧の治療法とは?薬に頼りすぎない生活改善のコツも紹介

岩佐美穂

執筆者
シンクヘルスクリニック 院長 岩佐美穂
資格(産婦人科専門医、がん治療認定医)、所属学会(抗加齢学会会員)

 

目次

1 高血圧とは?放置するとどうなるか
 1.1 血圧が高い状態とは
 1.2 高血圧が引き起こす病気

治療の目的と目標を知ろう
 2.1 血圧の目標値は130/80mmHg未満
 2.2 薬を始めるタイミング
3 高血圧の治療法とは?
 3.1 薬に対する不安は自然なこと
 3.2 生活習慣で血圧は下げられる
4 治療を続ける上で大切なこと
 4.1 高齢の方は無理のない治療を
5 まとめ

 

 

高血圧は放っておくと、脳卒中や心筋梗塞、慢性腎臓病といった命に関わる病気につながる恐れがあります。

 

しかし、早い段階で正しい治療を始めれば、多くの合併症は予防できるのです。

 

この記事では、高血圧の治療における基本的な考え方や薬の使い方、薬に頼りすぎない生活改善の工夫まで、やさしく解説します。

 

今の治療に迷っている方やこれから治療を始める方にも参考になる内容ですので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

 

| 高血圧とは?放置するとどうなるか

 

高血圧とは?放置するとどうなるか気?

 

今回は、高血圧の基本的な定義や、放置したときに起こるリスクについてわかりやすく解説します。

 

 

| 血圧が高い状態とは

 

一般的に、診察室で測定した血圧(診察室血圧)が140/90mmHg以上の状態が続くと高血圧と診断されます。一方、自宅で計測する血圧(自宅血圧)は135/85mmHg以上で高血圧とされており、診察室血圧よりも低めの値が基準となります。

 

この状態では、心臓や血管に強い負担がかかっており、血管の内側が傷つきやすくなることで動脈硬化が進みやすくなるのです。

 

また、長期間の放置は、脳や心臓、腎臓といった大切な臓器にダメージを与えます。

 

たとえば、Ⅰ度高血圧(収縮期血圧(最高血圧)140〜159mmHg/拡張期血圧(最低血圧)90〜99mmHg)の段階でも、数年間そのままでいると心筋梗塞や脳卒中のリスクが上がることがわかっているのです。

 

関連記事
生活習慣病とはどんな病気?種類や原因・予防法も解説

 

 

| 高血圧が引き起こす病気

 

 

高血圧は「沈黙の病」と呼ばれるほど、自覚症状が出にくいのが特徴です。


しかし、気づかないうちに血管の老化が進み、脳卒中、心不全、心筋梗塞、腎不全など命に関わる疾患の原因となります。


これらは、日本人の主な死亡の原因にもなっているため、早期発見と治療が極めて重要です。

 

 

| 治療の目的と目標を知ろう

 

ここでは、治療のゴールとなる血圧の目標値や、薬を始めるタイミングについて説明します。

 

 

| 血圧の目標値は130/80mmHg未満

 

一般的な治療目標は、診察室で測った血圧が130/80mmHg未満です。ただし、年齢や合併症の有無に応じて調整することもあります。

 

なぜこの値を目指すのかというと、研究(※)によりこのレベルまで下げると、心筋梗塞や脳卒中のリスクが大幅に減ることが分かっているからです。

(※)Chang A.M., Santhi N., St Hilaire M., et al. Evening use of light-emitting eReaders negatively affects sleep, circadian timing, and next-morning alertness. N Engl J Med. 2015;372:1193–1201.

 

 

| 薬を始めるタイミング

 

薬を始めるタイミング

 

まずは生活習慣の改善から始めますが、収縮期血圧(最高血圧)が160mmHgを超えていたり、すでに脳や心臓の病気、糖尿病、慢性腎臓病などの合併症がある場合は、すぐに薬を始めることが推奨されます。

 

薬を使うことは「最後の手段」ではなく、「体を守るための選択肢のひとつ」と考えてみてください。

 

 

| 高血圧の治療法とは?

 

今回は、治療の選択肢を紹介し、不安を抱える方にも安心してもらえるような情報をまとめています。

 

 

| 薬に対する不安は自然なこと

 

薬をすすめられたとき、「一度飲み始めたら一生やめられないのでは?」と不安に感じる方も多いでしょう。しかし薬は必要なときに、必要な量だけ使うことで、脳や心臓の病気を防ぐことができる大切な手段です。

 

たとえば、収縮期血圧(最高血圧)が160mmHgを超える高血圧を放っておくと、脳卒中のリスクが2倍以上になるともいわれています。逆に、薬で130mmHg台に下げると、それらのリスクは大きく減らせることができるのです。薬を使う際は、医師が副作用や体質を見ながら、あなたに合った治療法を一緒に考えてくれます。

 

不安な際は、遠慮せずに医師に相談してみてください。

 

オンライン保険診療バナー

 

 

| 生活習慣で血圧は下げられる

 

 

薬に頼らずに血圧を下げるには、以下の5つの方法が基本です。
 

・減塩(1日6g未満):血圧5〜6mmHg下がると報告があり、大きな効果が期待できる
・運動(週150分以上の有酸素運動):自然な降圧につながる
・体重管理:BMIを適正範囲に保つことで血圧が安定しやすくなる
・禁煙:血管のダメージの予防につながる
・節酒:飲酒量を控えることで血圧の変動を抑える

 

毎日の習慣を少しずつ整えることで、薬の量を減らせるケースもあります。

 

関連記事
禁煙で一番辛いのは何日目?~離脱症状への対処法と禁煙成功のコツ~

 

 

| 治療を続ける上で大切なこと

 

ここでは、家庭でできる工夫や、高齢の方に配慮した治療の考え方などをお伝えします。

 

 

| 家庭での血圧測定を習慣にしよう

 

家庭で血圧を測ることは、治療をうまく進めるうえで非常に大切です。診察室での測定よりも日常の状態を反映しやすく、正確な判断につながります。

 

たとえば、病院では高く出るのに家庭では正常な「白衣高血圧」や、その逆の「仮面高血圧」は、家庭血圧でないと分かりません。朝と夜、決まった時間に測ることで、自分の血圧のパターンが見えてきます。

 

 

| 高齢の方は無理のない治療を

 

高齢の方では、血圧を下げすぎることで立ちくらみや転倒などが起きることがあります。

 

そのため、年齢や体調に応じて、無理のない範囲での血圧管理が必要です。医師と相談しながら、治療方針を決めていきましょう。

 

 

| まとめ

 

高血圧は自覚症状が出にくいぶん、治療の必要性が見えにくいこともあります。しかし、放置すれば命に関わる重大な病気につながるため、早めの対応が不可欠です。

 

治療の基本は生活習慣の見直しですが、必要に応じて薬を使いながら、目標の血圧を目指していきましょう。

 

不安や疑問があるときは、一人で抱え込まず、医療者に相談することが大切です。

 

ご自身やご家族の健康を守るためにも、この記事をきっかけに行動を始めてみてください。

 

 

 

気になる症状を、いつでも気軽に

まずはご相談を申し込む
※診療内容に迷われていても、予約後にスタッフから確認のご連絡をいたしますのでご安心ください。
※相談日時や症状を選択していただく簡単な予約フォームに進みます。

 

迷っている方もまずは
LINEでご相談ください

\24時間受付中!まずは気軽に/

LINEサポート

 

 

参考文献
日本高血圧学会. 高血圧治療ガイドライン2019
厚生労働省 健康づくりサポートネット「高血圧」
国立健康・栄養研究所
東北大学病院 循環器内科「高血圧の診断と治療」

よく見られている診療内容

診療内容一覧

instagram-logo

シンクヘルスクリニック 婦人科

頑張る女性を応援する!
みんなのお悩みに寄り添い、現役産婦人科医が一緒に考えます

instagram-qrcode