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ピルをやめたらニキビができる?やめるタイミングとその後の症状

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ピルをやめたらニキビができる?やめるタイミングとその後の症状

大村美穂

執筆者

シンクヘルスクリニック 院長
産婦人科専門医 岩佐美穂

  

 

目次

1 ピルをやめたらニキビができる?
2 ピルとニキビの関係
 2.1 ニキビができる原因
 2.2 低容量ピルででニキビができにくくなる
 2.3 低容量ピルのニキビ治療がおすすめの方
 2.4 低容ニキビ痕には効果が期待できない
3 ピルをやめた後はどうなる?
 3.1 ピルを飲む前の症状が元に戻る可能性がある
 3.2 生理や排卵が再開する
 3.3 再度服用の際、血栓症リスクが高まる
4 ピルをやめるタイミングは?
 4.1 妊娠を希望したとき
 4.2 更年期や閉経を迎える年齢になったとき
 4.3 副作用にに耐えられないとき
 4.4 金銭的負担が大きいとき
 4.5 ピルのの服用禁忌の病院になったとき
5 ピルをやめたいときにはどうすればいい?
 5.1 医師に相談する
 5.2 シートが終わる時期を把握する
 5.3 服用再開時のリスクを知っておく
6 まとめ

 

 

ピルというと、避妊や生理に関するお悩み改善のために服用するイメージがあるかもしれませんが、ニキビの治療にも効果が期待できます。

 

しかし、どうしてピルを飲むとニキビの治療になるのか、理由をご存じでしょうか?

 

この記事では、ニキビが治ったらピルをやめてもいいのか、ピルをやめるタイミングを知りたいなどの疑問を詳しく解説します。

 

また、ピルの服用をやめた後に起こり得る変化についてや、やめる際の注意点なども、参考にしてください。

 

 

| ピルをやめたらニキビができる?

 

ピルをやめたらニキビができる?

 

ピルの服用によりニキビの治療をしていた場合、服用をやめたら再びニキビができる可能性があります。

必ずしもニキビが復活するわけではありませんが、体内のホルモンバランスがピルの服用前の状態に戻るためです。

 

 

| ピルとニキビの関係

 

ピルとニキビの関係

 

どうして低用量ピルの服用でニキビが改善するのか、理由を詳しく解説します。


ニキビにお悩みの方は、ピルを検討する参考にしてみましょう。

 

 

| ニキビができる原因

 

ニキビができるのは、黄体ホルモン(プロゲステロン)の増加と卵胞ホルモン(エストロゲン)の減少が原因です。


プロゲステロンは生理前に分泌量が増え、子宮内膜を妊娠に向けて整える役割を担っているホルモンです。


しかし、プロゲステロンは男性ホルモンの一種(テストステロン)に変化して、皮脂の分泌や毛穴の詰まりが起こりやすくなり、ニキビができる原因になります。


また、エストロゲンはプロゲステロンと逆に、生理前に分泌量が減る女性ホルモンです。

 

通常時はエストロゲンの効果により、肌の水分量や皮脂量のバランスが整っていますが、エストロゲンが減少する生理前はプロゲステロンの分泌量が増加してニキビができやすい時期になります。

 

関連記事
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| 低用量ピルでニキビができにくくなる

 

ピルの服用で、避妊や生理に関するトラブルや負担の軽減ができます。

 

さらに、プロゲステロンの過剰分泌を抑える働きがあるため、皮脂の分泌を抑制して副効用としてニキビの治療にも効果が期待できます。

 

低用量ピルにはプロゲステロンとエストロゲンが含まれていて、2つの女性ホルモンの体内バランスを整えることで排卵をコントロールする作用があります。

 

 

| 低用量ピルのニキビ治療がおすすめの方

 

低用量ピルの服用によるニキビ治療が必要である可能性が高い方は、以下の通りです。

 

・他の治療方法でニキビがなくならない
・繰り返しニキビができる
・皮脂量が多い
・生理前にニキビが増える   など


塗り薬やエステなどでニキビがなくならなかった方は、ニキビの原因がプロゲステロンの可能性があり、ピルの服用により効果が期待できます。

 

また、もともと皮脂量が多いと感じていたり、生理前にニキビができたりする方は、ピルを飲むことでホルモンバランスが整うとニキビが減る効果を期待できるため、検討してみるとよいです。

 

ただし、喫煙者や肥満、高血圧、疾患があるなど、禁忌とされている条件がある方はピルが処方できないため、事前に確認しておきましょう。

 

 

| ニキビ跡には効果が期待できない

 

ピルは服用している間は女性ホルモンのバランスを整えて、今あるニキビやこれからできるニキビを改善する効果が期待できます。

 

しかし、すでにあるニキビ跡を治療する効果はほとんどありません。ニキビ跡の治療はピル服用では難しいですが、他の治療方法が有効な可能性があるため、専門医に相談するのを検討しましょう。

 

 

 

| ピルをやめた後はどうなる?

 

ピルをやめた後はどうなる

 

なんらかの理由により、ピルの服用をやめた後、どのような状態になるのでしょうか。

 

ピルの効果や副作用については知る機会もあるかもしれませんが、やめた後のことは意外と知られていません。

 

ここでは、ピルをやめた場合の変化について、解説します。

 

 

| ピルを飲む前の症状が戻る可能性がある

 

ピルの服用をやめるとエストロゲンとプロゲステロンがピルから補充されなくなり、女性ホルモンは徐々にピルを飲む前のように戻ります。

 

ピルを飲む目的にもよりますが、悩みがあった症状が元に戻る可能性があります。

 

・PMSの改善
・生理不順
・生理痛(月経困難症)
・肌荒れやニキビの改善   など

 

ピルの服用をやめることにより避妊効果がなくなり、副効用として治療や改善していた効果もなくなり、以前の症状が再び現れることがあるため、注意が必要です。

 

ただし、子宮体がんの予防効果に関しては、服用期間に比例して発症リスクが低下し、服用中止後も予防効果の継続が期待できます。

 

関連記事
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| 生理や排卵が再開する

 

ピルを飲むのをやめると、止まっていた生理や排卵が再開します。

 

一般的にはピルを飲むのをやめてから3ヶ月以内に生理・排卵再開が多いですが、早い方だと1ヶ月ほどで再開することもあります。

 

妊娠を希望している方は、生理が再開する直前の排卵から妊娠する可能性はあると覚えておきましょう。

 

 

| 再度服用の際、血栓症リスクが高まる

 

ピルを飲むのをやめてから、期間を空けて再度服用を始める際は、血栓症のリスクが高まるため注意が必要です。

 

血栓症(静脈血栓塞栓症)はピル服用のリスクとしてあげられますが、服用開始後の3ヶ月ほどが最もリスクが高くなります。

 

そのため、服用を再開すると、再度の開始後に血栓症リスクが高い期間があることになります。ピルの服用をやめて、また再開したい場合は、医師に状況を説明してよく相談しましょう。

 

 

| ピルをやめるタイミングは?

 

ピルをやめるタイミングは?

 

ピルをやめようと思うタイミングは人それぞれですが、どのようなときが多いかをまとめました。

 

服用を継続するか、中断するかの判断をする際の参考にしてください。

 

 

| 妊娠を希望したとき

 

ピルを服用している期間は、排卵が制限されているため、正しい服用をしていれば妊娠することはほとんどありません。

 

妊娠を希望する場合は、ピルの服用をやめれば排卵が再開し、妊娠が可能です。


多くは服用中止後3ヶ月以内に排卵・生理が再開しますが、まれに3ヶ月以上経っても生理がない場合もあります。

 

ピルをやめても生理が再開しない場合、妊娠や子宮の病気の可能性があるため、早めに婦人科で診察を受けましょう。

 

 

 

| 更年期や閉経を迎える年齢になったとき

 

更年期や閉経を迎える年齢になったときは、ピルをやめるタイミングのひとつです。


加齢により、ピルを飲むことによって発症する血栓症のリスクが上昇します。そのため、40歳以上の方ではリスクを慎重に判断し、代替薬への切り替えやピルの内服の中止を検討する必要があります。

 

また、ピルは閉経後には通常処方されませんが、服用中の閉経を判断するのは難しいため、50歳を目安に一旦中止して検査を行い、閉経と診断された場合には中断します。

 

未閉経の場合でも、原則50歳以降はピルの処方は行わないのため、やめるタイミングとなるでしょう。

 

 

| 副作用に耐えられないとき

 

ピルの副作用が耐えられないほど強い場合は、ピルの服用をやめることを考えた方がいいでしょう。

 

ピルを飲み始めてから体内のホルモンバランスが整うまでの3ヶ月ほどは、マイナートラブルと呼ばれる症状が起こるかもしれません。

 

マイナートラブルは、服用開始後3ヶ月が経過する頃には落ち着くことがほとんどですが、個人差があります。

 

あまりにも強い副作用が起こったり、3ヶ月以上続いたりする場合は、ピルが身体に合っていない可能性もあるため、医師に相談して続けるかやめるかを判断しましょう。

 

 

| 金銭的負担が大きいとき

 

ピルの金銭的な負担が大きいと感じた場合も、やめるきっかけのひとつです。


毎月2,000円~3,000円とはいえ、継続的にピルにかかる金額が負担になる可能性もあります。


オンライン診療か病院のどちらで処方を受けるかでも、ピルの価格は変わってくるため、事前に金額のシミュレーションをして負担にならないように検討してください。

 

 

| ピルの服用禁忌の病気になったとき

 

ピルの服用中に、禁忌とされる病気になった場合、医師に相談してピルをやめることを検討しましょう。

 

・重症の高血圧症
・血管病変を伴う糖尿病
・肺高血圧症または心房細動を合併する心臓弁膜症、亜急性細菌性心内膜炎の既往のある心臓弁膜症
・重篤な肝障害、肝腫瘍
・前兆を伴う片頭痛
・乳がん
・血栓症静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患
・抗リン脂質抗体症候群
・診断の確定していない異常性器出血
・エストロゲン依存性腫瘍   など


これらの病気の発症、または治療が必要な他の病気になった場合には、ピルの継続が難しい可能性があるため、医師とよく相談してください。

 

 

| ピルをやめたいときにはどうすればいい?

 

ピルをやめたいときにはどうすればいい?

 

ニキビの治療のためにピルを服用していた場合、治ったからピルを飲むのをやめていいのでしょうか。


自己判断で服用をやめるのは、極力しないことが大切です。

 

ピルをやめる前に、以下のことを確認しておきましょう。

 

 

| 医師に相談する

 

ピルをやめたい場合は、治療を継続した方がいいのか、やめても問題ないかをクリニックへ相談しましょう。


ニキビ治療が主な目的だったとしても、ニキビの状態を医師が診察し、ピルの服用を続けるか、別の治療に移行するかの診断が必要です。

 

特に、繰り返すニキビにお悩みの方は、ピルをやめると再びニキビができてしまう可能性があります。

 

ピル以外の治療法を行う場合にも、医師とよく相談して納得できる治療を選択をするのが重要です。

 

 

| シートが終わる時期を把握する

 

ピルは1シートが1サイクルで生理周期のコントロールをしているため、途中でやめるよりは飲み切ってからやめた方が生理の再開や周期が把握できます。


途中でやめた場合、出血があっても不正出血なのか生理なのかの判断がつきづらく、正確な生理周期が把握できない可能性があります。

 

1シートを飲み切ると生理が再開する予想ができて、今後の予定が立てやすくなるため、クリニックでやめるタイミングを相談して決めましょう。

 

 

| 服用再開時のリスクを知っておく

 

もしも将来、ピルの服用を再開したいと思ったときにリスクがあることを、きちんと知っておいてください。

 

ピルを服用して3ヶ月は血栓症のリスクが高い傾向があり、服用再開時にはまたリスクがあるのです。

 

ニキビの治療を終了してから、期間を空けて他の目的でピルを服用するかもしれない可能性も、考えておきましょう。

 

 

| まとめ

 

女性ホルモンのバランスを整えるピルは、ニキビ治療に効果が期待できます。

 

繰り返しできるニキビや皮脂が多いなどでお悩みの方は、ピルの服用を検討してみてください。

 

その際は、副作用やリスクのこともきちんと知り、医師としっかり相談して、納得のうえでピルの服用を開始してください。

 

ピルの副作用を含めて理解し、正しく服用して、お悩みを解消できるように治療を進めましょう。

 

当院では、ニキビや肌荒れにお悩みの方へオンライン診療でピルの処方を行っております。

 

ニキビ以外の女性特有のお悩みも、医師や心理士へ相談できるオンライン相談もご用意しています。

 

ピルを試してみたいけれど不安な方や、どんなピルがあるのか知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

ピル処方を行う場合は、診察料は無料となっております。

 

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参考文献

荒木 淳、吉村浩太郎 東京大学医学部形成外科 抗アンドロゲン薬、経口避妊薬を用いたニキビ治療
厚生労働省 経口避妊薬(OC)の有効性についてのとりまとめ
日本皮膚科学会 尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)・酒皶(しゅさ)治療ガイドライン2023
日本産婦人科学会 低用量経口避妊薬に使用に関するガイドライン(改訂版)
低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン(案)

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