更年期で起こるめまいの原因とは?特徴や対策法を解説
執筆は、一般社団法人健幸会 シンクヘルスクリニック 代表理事・院長 大村 美穂先生が担当しました。
更年期になり、なんだかフラフラして「これってめまい?」と感じることはありませんか?
めまいはさまざまな要因で起こりますが、なかでも「内耳」という耳の奥にある部位の異常が原因であることが最も多いです。
しかし、更年期症状として発生するめまいは、耳や全身を調べても異常が見つからないことが特徴です。
今回は、更年期にみられるめまいの原因や対策法について解説します。
目次
1 更年期のめまいの特徴
2 更年期のめまいの原因
2.1ホルモンバランスの不調
3 めまいへの対策
3.1自分でできる予防法
3.1医療機関へ相談を
4 まとめ
更年期のめまいは、
・浮動感(ふわふわと不安定な間隔)
・ふらつき
・気が遠くなるような感じ
といったタイプのものが多いといわれています。
また、めまいと同時に
・動悸
・発汗
・呼吸困難感
・吐き気
などを自覚される方もいるのです。
症状がつよいと日常生活に支障をきたすことも珍しくありません。症状があるにも関わらず、耳や全身を調べても異常がないことがほとんどです。
そのため、原因を特定するのが難しく、診断に時間がかかるケースもあります。
更年期のめまいの原因は、ホルモンバランスが大きく関係しています。原因を理解し、めまいの予防や対策につなげてみてください。
| ホルモンバランスの不調
更年期の主要な原因の一つは、ホルモンバランスの変化によるものです。
エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが減少することで、自立神経(※)が乱れやすくなります。
また、自立神経の不調は体温や血圧の調節不良と関係し、めまいの原因となる場合があるのです。
そして、更年期の年代になると、年齢の因子でめまいが起こりやすくなり、さまざまな要因が加わり、更年期にめまいを感じると考えられています。
※自律神経とは、自分の意思とは関係なく、自動的に働く神経のこと。
「突然めまいが起きたら、どうすればよいの?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
めまいが起きたときは、症状が落ち着くまで楽な姿勢で安静にしましょう。無理に動くと症状が強くなったり、気分が悪くなったりすることがあります。
まずは症状を落ち着かせるための方法を知っておきましょう。
そして、めまいの予防法や長引く際の対策もご紹介します。
基本的には、ゆとりのある生活を送り、
・適度な運動
・十分な睡眠
・健康的な食生活
が更年期症状を軽減するといわれています。
一方で、これらは即効性が期待できないため、症状が強い場合は無理をせず早めに医療機関に相談することをおすすめします。
| 医療機関へ相談を
更年期のめまいの原因は、動脈硬化、高血圧、メニエール病、突発性難聴など重篤な病気が隠れている場合があります。
そのため、めまいが長引く際は、早めに医療機関に相談することが大切です。
更年期の医学的な治療法としては、ホルモン補充療法や漢方薬があげられます。
以上、更年期にみられるめまいの原因や特徴、対策について解説しました。
更年期のめまいの特徴は、
・浮動感(ふわふわと不安定な間隔)
・ふらつき
・気が遠くなるような感じ
などがあります。
また、めまいの原因はホルモンバランスの変化です。自律神経の乱れがめまいの原因になることもあるのです。
そして、めまいが起きたときは、症状が落ち着くまで楽な姿勢で安静にしましょう。更年期のめまいは吐き気なども伴うことが多く、日常生活に支障をきたす恐れがあります。
そのため、症状に悩んでいる方は、一人で抱え込まずにお気軽に医療機関に相談しましょう。この記事が、更年期のめまいに悩む方が少しでも快適な日常を取り戻す助けになれば幸いです。